研究課題/領域番号 |
15001002
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研究機関 | 独立行政法人宇宙航空研究開発機構 |
研究代表者 |
國枝 秀世 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部・高エネルギー天文学研究系, 教授 (00126856)
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研究分担者 |
前田 良知 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部・高エネルギー天文学研究系, 助手 (80342624)
山下 広順 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 名誉教授 (80022622)
田原 譲 名古屋大学, エコトピア研究機構, 教授 (10135296)
小賀坂 康志 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10324386)
難波 義治 中部大学, 工学部, 教授 (40029129)
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キーワード | X線天文学 / X線結像光学 / 多層膜ミラー / 気球観測 |
研究概要 |
平成16年度においては大きく分けて四つの研究を進めた。 1.InFOCμS気球実験 この実験は日米協力(宇宙研/名大/NASA/GSFC)による、硬X線撮像気球観測計画である。今年度、2004年5月30日と2004年9月16日の2回の飛翔(米国Fort Sumner, NM)を行った。5月の飛翔では、硬X線望遠鏡の仰角駆動が不調で、天体観測はできなかった。9月には15時間の観測時間が取れ、X線連星(Cyg X-1,Her X-1,X0115+634)、銀河団(A2142)、活動的銀河(NGC6240)をPointingした。現在、データの解析中であるが、これは世界で最初の本格的硬X線撮像観測となった。 2.NUSMIT気球の開発 日本独自の気球計画であり、その開発を進めた。現在の計画では、2005年5月に検出器、姿勢系の試験飛翔を国内で進めるために、小型ゴンドラ、搭載システムを製作している。更に、2005年11月頃には望遠鏡を備えたフルシステムによる飛翔をブラジルで計画しており、そのための硬X線望遠鏡を開発を進めている。 3.Astro-E2衛星搭載望遠鏡システム 2005年度前半に打上げられる予定であるAstro-E2にX線望遠鏡の較正試験、衛星組み込みを行った。それと共に望遠鏡の応答関数を確立し、打上後の観測データの正しい理解の準備を進めた。また、打上げ後の観測計画の検討も行った。 4.超精密非球面母型加工装置の開発 X線望遠鏡反射鏡のレプリカ用母型の加工装置の開発を行った。今年度は装置の製作を行ったので、次年度以降、試作を通じて、精密な形状と滑らかな表面の創成法を確立する。
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