研究課題/領域番号 |
15016086
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
小野 正博 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (80336180)
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研究分担者 |
原武 衛 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (40325668)
中山 守雄 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (60164373)
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キーワード | アルツハイマー病 / 痴呆 / 脳神経疾患 / 放射線 / 画像化 |
研究概要 |
アルツハイマー病(AD)の確定診断に患者死後脳の病理学的所見が必要な現状において、体外からの老人斑の画像化は有効な診断法の確立につながると考えられる。そこで我々は、核医学的手法を用いた老人斑のインビボ画像化を目的として、老人斑アミロイドに選択的結合性を有する新規放射性薬剤の開発を計画した。我々はこれまでに、Congo RedおよびThioflavin-Tの誘導体であるスチルベンおよびベンゾフランの分子骨格が老人斑アミロイド画像化薬剤の開発に有用である可能性を示した。本研究では、さらに有用な老人斑アミロイド画像化薬剤の開発を目的として、ピラゾール環を分子内に有する新規放射性ヨウ素化合物の設計・合成を行い、インビトロ結合実験によるAβ凝集体との結合親和性および正常マウスにおける体内放射能動態の検討から、老人斑アミロイド画像化薬剤としての有用性について入したフェニルピラゾール誘導体のブロモ化合物を合成し、Aβ(1-40)凝集体を用いたインビトロ結合実験を行った。その結果、-N(CH3)2>-NHCH3>-NH2の順で結合親和性は増加し、最も高い結合親和性を示したジメチルアミノ体は、トリブチルスズ体に変換後、スズ-ヨウ素(I-125)交換反応により、放射性ヨウ素標識体4-iodo-1-(4-dimethylaminophenyl)-3-methylpyrazole(IDMP)を作製した。正常マウスにおける体内放射能分布を検討したところ、ベンゾフラン誘導体およびスチルベン誘導体の放射性ヨウ素標識体に比べ、投与早期の高い脳移行性とその後の脳からの速やかな放射能消失を示した。この結果より、IDMPは老人斑アミロイドの画像化精度の低下を招く脳移行後の非特異的放射能滞留を低減し得る化合物であることが示された。
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