研究課題/領域番号 |
15019032
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
大野 博司 金沢大学, がん研究所, 教授 (50233226)
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研究分担者 |
大岡 静衣 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (80313097)
長谷 耕二 金沢大学, がん研究所, 助手 (20359714)
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キーワード | 細胞・組織 / 感染症 / 細胞内輸送 / 細胞生物学 / ウイルス / ポリオ |
研究概要 |
ポリオウイルスは腸管上皮から初期感染するが、その際ポリオウイルス受容体(PVR)を必要とする。PVRには膜結合型(α、δ)、分泌型(β、γ)のアイソフォームが存在し、前者が感染に重要と考えられる。.ポリオウイルスはPVRと結合して細胞内に取り込まれること、PVRとの結合に伴いウイルス粒子の構造変化が起こることがわかっている。そこでPVRα、PVRδを種々の細胞に遺伝子導入し、抗PVR抗体の細胞内取り込みを検討したところ、いずれにおいてもPVRα、PVRδに結合した抗体は細胞表面にとどまり取り込みは認められないことから、細胞膜上のPVRはそこに安定して発現し、構成的エンドサイトーシスは受けないことが明らかとなった。したがって、ウイルスとの結合によりPVR自身にも何らかの(構造)変化が誘導される結果ウイルス粒子とともにエンドサイトーシスされると考えられる。 また、PVRαおよびPVRδの腸管感染における役割を検討する目的でPVRα、PVRδの両者(Tg25)あるいはPVRαのみ(Tg55)を発現するトランスジェニックマウスにポリオウィルスを経口、あるいは麻酔下に開腹して小腸に直接投与した。経口投与では□□□□、□□□□ともに感染は見られなかったが、腸管内投与ではTg25において感染が認められた。小腸における免疫染色の結果、PVRはTg25では粘膜上皮細胞の主として管腔側に局在するのに対しTg55では基底膜側に強い発現が認められており、このPVRの発現部位の違いが感染性の違いに関係すると考えさらに検討中である。
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