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2003 年度 実績報告書

バンコマイシン耐性菌克服を目指した分子デザインの研究

研究課題

研究課題/領域番号 15019041
研究機関名古屋大学

研究代表者

有本 博一  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60262789)

キーワードバンコマイシン / 耐性菌
研究概要

バンコマイシン耐性菌は、1986年の出現以来臨床治療の現場に深刻な影響を与えている。VRE(バンコマイシン耐性腸球菌)の感染例がわが国でもみられている他、米国ではVRSA(バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌)が世界で初めて2002年に出現した。研究代表者は、バンコマイシンを多数結合したオリゴマーがVREに対して優れた抗菌活性を示すことを明らかにしてきた。しかしながら、バンコマイシンオリゴマーは水溶性が低く、抗菌活性の最適化には検討が必要であった。本年度は、オリゴマーにPEG、アミン類などを共重合させる合成手法の検討を中心におこなった。また、耐性黄色ブドウ球菌MU50株に抗菌性を示すとされる新規アンサ化合物ケンドマイシンの合成を研究し、中核となるC-グリコシド部分の構築に成功した。合成法の概略は以下の通りである。まず、Evansら、Roushらの手法を応用して光学活性鎖状化合物を合成した。この化合物の末端にあるフェノール部分を酸化してキノンメチドを発生させて分子内の第二級アルコールの付加反応によってピラン環を構築した。続いて、芳香環上に炭素鎖を導入するためClaisen転位反応を活用した。合成した中間は、ケンドマイシンの抗菌活性と構造の関係を明らかにする重要なツールと考えている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] T.Sengoku, H.Arimoto, D.Uemura: "Synthetic Approach to Kendomycin"Chemical Communications. (印刷中). (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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