研究分担者 |
鈴木 秀之 京都大学, 生命科学研究科, 助教授 (10202136)
永田 智子 兵庫教育大学, 学校教育学部, 講師 (10283920)
笠井 俊信 岡山大学, 教育学部, 講師 (80335570)
西森 年寿 メディア教育開発センター, 研究開発部, 助手 (90353416)
望月 俊男 神戸大学, 学術情報基盤センター, 助手 (50379468)
|
研究概要 |
(1)WebベースのCSCL環境:科学系実験・実習授業に関する大学生の意識調査結果(山際ほか2003)と「平成14年度の研究」の形成的評価をもとに,本研究では西森ら(2003)によって開発されたe-Learning環境構築支援システム「exCampus」を用いて,「eMATE」と呼ばれるCSCL環境を設計し利用した. (2)CSCL発言データ分析システム:授業実践者が学習者の知識構造の変容過程を分析するために,eeMATEの発言データを量的・質的に分析するシステムを開発した(笠井ほか2003).本分析システムはCSCLの発言データを分析するために,「知識カテゴリー」「発言意図カテゴリー」「該当知識」の3つの観点を用意し,それぞれの観点にいくつかのカテゴリーを独自に設定することができる. (3)授業の開発と評価:学習者のリフレクションを促すために,eMATEを組み込んだ実験授業をデザインした.授業を実施し,評価した.評価の際,分析システムを利用した.授業デザイン,授業実施,授業評価,という実践研究を2年度に渡り3回繰り返した.実践の特徴は,1)受講生自身が実験活動をデザインして実施し,その結果をリフレクションするという「思考と活動の循環」を授業に組み込んでいる点,(2)専門家に適宜異なったタイプの参加をしてもらった点にある. (4)CSCL環境を組み込んだ科学系実験・実習授業の教授学習システム要件:実験活動を取り入れた授業において,(1)CSCL環境を利用した学習者主体の思考と活動の循環に,(2)受講生の実態を把握した上での専門家の講義や専門家からのアドバイスを組み込むことによって,受講生が,(1)授業中の実験活動を肯定的にとらえ(SUZUKI et al. 2004),(2)実験が成功する上で必要となる技能的知識に科学的知識を関連づけられるようになる(SUZUKI et al. in press).
|