研究概要 |
本年度は,当初の計画通り以下の4点の研究を行った。 1.文献・資料収集とそのデータベース化 協調的学習に関する理論や方法に関する研究及び情報帳信ネットワークの教育利用に関する研究を収集し,これまでの研究成果や議論を整理した。諸外国における研究の先進的な事例を調査した。これら収集した資料をデータベース化し,WWW上で限定的に公開した。 2.日本型カリキュラム・モデル試案の検討 科学教育におけるCSCLの日本型モデルの特徴を定め,暫定的なCSCLシステム及びカリキュラムのモデルを構想した。また,遺伝子工学と遺伝子作物及びその社会的課題に関する小学生用の具体的な学習用コンテンツの制作を行った。 3.日本科学教育学会第27回年会における中間的成果の発表 金沢工業大学で開催される日本科学教育学会第27回年会において,課題研究を組織し,CSCLを利用した国内における議論を整理した。また,その他の日本教育工学会等で成果の一部を発表した。 4.CSCLを利用した日本型モデルに基づいたカリキュラム開発,運用,評価 3.で報告した学習環境(システム,学習用コンテンツ及びカリキュラム)の日本型モデルの一部を具体化し,神戸大学発達科学部の附属住吉小学校において,1クラス規模の小規模な試行実験を行った。実験は,VTRなどで記録し,量的及び質的な評価データを収集した。また,システム内のログを解析して,協調的な学習のあり方について検討するとともに,カリキュラム評価を行った。
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