I.作製した電圧・電流計の概要 (1)パソコン接続型 トライステート社製PICネットワークインターフェイスカードPICNIC ver.2を使い、これに接続できる、電圧計モジュールと、抵抗を使って電流を電圧に変換する電流計モジュール(共にレンジ切り替え機能付)を作製した。1台のPICNICにはそれぞれ2台までの電圧計と電流計を接続できる。音声での読み上げ機能はパソコン上のプログラムで実現した。0から9までの数字と「.」「ボルト」「アンペア」の音声をwaveファイルとして予め保存しておき、PICNICから読み取った数値に応じて、これらを順次再生する手法をとった。例えば10.5Vは「イチ」「ゼロ」「テン」「ゴ」「ボルト」と読み上げる。 (2)自立型 先述のPICNICに搭載されているのと同じワンチップマイコンPIC16F877で音声録音再生ICを制御するボードを作製した。録音再生ICに予め録音しておいた音声を再生する事で、パソコン無しでの音声読み上げ機能を実現している。これに上述の「パソコン接続型」と同じ電圧計モジュールと電流計モジュールを接続して使用する。 II.盲学校での試用 既に作製した電圧・電流計を岡崎盲学校に持ち込んでおり、3学期に実際の授業で試用してもらっている。この中で改良すべき点が今後数多く出てくると考えられる。また、名古屋近郊を手始めに、他の盲学校でも試用してもらうべく準備を進めている。更に、開発したソフトウェアやハードウェアを公開して、盲学校の先生や生徒が目的に応じて機能の追加や変更を自由に行えるようにしていきたいと考えており、このためWebページの準備を行っている。機能の追加としては、一定時間毎に電圧・電流を記録する機能の追加や、サーミスタを使って測定した温度の読み上げ機能の追加などが考えられる。
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