研究分担者 |
蔦岡 孝則 広島大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (10231432)
古賀 信吉 広島大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (30240873)
古川 義宏 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (40033930)
竹下 俊治 広島大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (90236456)
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研究概要 |
1.エネルギー・環境教育教材の開発 (1)化学カイロにおける鉄の酸化反応を定性的および定量的に追跡する生徒実験の手法を開発するとともに,実験廃棄物中の酸化鉄を還元処理する実験を開発し,鉄のリサイクルによるエネルギー利得を考察させる教材とした。さらに,酸化鉄の還元処理にマイクロウエーブ加熱を採用し,グリーンケミストリーの観点から教材に用いることを検討した。 (2)電磁環境教育用教材として,ウレタン型電波吸収体と携帯電話を用いたマイクロ波の反射,透過,吸収実験教材を開発した。これを用いて身近な電磁波の存在とその性質を調べる実験を行った。また,電送線路内に置かれた金属や絶縁体中での電磁波の反射,透過,吸収に伴うインピーダンス変化の測定から物質中の電磁波の性質を調べる教材を検討している。 (3)「生物による環境学習」を主題とし,地衣類および水生生物を用いた環境学習材の開発および実践を行った。 2.エネルギー・環境教育カリキュラム開発と教育実践的研究 高等学校「理科総合A」の学習内容と密接に関連させて,施設見学,調べ学習,化学実験,発表会などの企画を盛り込んだエネルギー・環境教育プログラムの試案を作成し,広島市内の県立高等学校において2ヶ月にわたる教育実践的研究を行った。実践研究の分析評価を基にして,教科内容と関連させたエネルギー・環境教育を実施することによる教科内容論的観点からの利点や問題点を明らかにした。さらに,エネルギー・環境教育を通じて論理的な思考力や創造性,独創性を育成するための教材内容や構成についての考察を行った。
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