研究概要 |
1.デジタルポートフォリオ作成システムの機能拡張 2002年度に開発したデジタルポートフォリオ作成システムについて,学校や家庭などで本システムを利用しているユーザーのニーズを反映し,現在の学校における学習環境との親和性を高めるための機能拡張を行った.ライブラリに蓄積するためのデジタルポートフォリオ作成がより効果的かつ容易になった. 2.オーセンティックアセスメントの浸透 (1)ワークショップ開催 システムを利用したオーセンティックアセスメントが体験できるワークショップを開催した.20名が参加し,模擬授業形式のオーセンティックアセスメントを体験した.また,普段の授業においてオーセンティックアセスメントを実施するという観点から,システムの有効性について議論した.オーセンティックアセスメントを参加者に浸透させ,本システムを利用する教師間,学校間連携のための基盤を整備することができた. (2)授業導入と小学校教師による利用報告 本システムを2つの公立小学校に導入し,普段の授業におけるオーセンティックアセスメント支援を試みた.1つの学校では第5学年の「てんびんとてこ」,もう1つでは第6学年「電流と電磁石」を実施した.日本科学教育学会の研究会でも小学校教師の協力を得て,システム利用効果を報告した.教師が自分の授業を他の教師に対して体験的に語るという機会を設定することで,オーセンティックアセスメント支援におけるシステムの有効性を実践的に提示できた. 3.ライブラリ構築システムのデザイン・開発 児童・生徒が作成したデジタルポートフォリオを遠隔地から閲覧可能な形で公開するためのライブラリ構築システムをデザインし,開発に着手した.このシステムには,2002年度のシステムで作成したデジタルポートフォリオをQuickTime Movieに変換できる機能が実装される.今年度は,β版が完成した.
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