研究課題/領域番号 |
15020271
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研究機関 | 国立教育政策研究所 |
研究代表者 |
瀬沼 花子 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター・基礎研究部, 総括研究官 (30165732)
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研究分担者 |
大谷 実 金沢大学, 教育学部, 助教授 (50241758)
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キーワード | 数学教育 / 創造性 / 英才教育 / 国際比較 / 理数科高校 / 数学カリキュラム / 数学の指導法 / 政策と実情 |
研究概要 |
1.ロシア、韓国、アメリカ、シンガポールの文献調査及び現地調査から得られた資料を分析し、研究代表者・研究分担者・研究協力者でまとめた。 2.ロシアでは、旧ソ連時代から特別寄宿制学校は諸外国のモデル的存在。現在、普通学校でも創造性育成の学習環境を整備。近年36の地区等で「英才教育実施計画」(個に応じて創造性を発揮できる施策)を実施。ノボシビルスク市の次の3か所の機関の現地調査を行い、資料を収集した。ボシビルスク市教育部、同市立ラブレンチェフ記念第130番学校、同国立大学特別学術-研究センター(平成15年9月)。 3.韓国では、最初の科学高校は地方で1983年に開校。平準化政策に対し都市部の行政は反対しにくくソウル科学高校(寄宿制)は1989年に遅れて開校。全国で16校の科学高校のうち1校が2003年から「科学英才高校」と指定(釜山科学アカデミー。中1の受験生が最高点で入学)。税金を使って全国から生徒を集めることに釜山地区の住民の反対あり。ソウル市及び釜山市にある次の3か所の機関の現地調査を行い、資料を収集した。韓国教育開発院・英才教育研究院、ソウル科学高等学校、釜山科学アカデミー(平成15年9月)。 4.アメリカでは、理数に優れた才能を持つ生徒のための公立高校の設置は1938年ニューヨーク市に始まる(ハンガリー等の影響)。スタイベサント高校は創立100周年の伝統校であり、1940年代から特に数学に秀でた生徒が集まってきた。ブルックリン技術高校も伝統校である。ニューヨーク市では、次の4か所の機関の現地調査を行い、資料を収集した。コロンビア大学教育学部、ニューヨーク市立スタイベサント高等学校、同ブルックリン技術高等学校、同バード高等学校アーリーカレッジ(平成15年11月)。 5.シンガポールでは、1984年より個に応じた学習機会の観点から学校4年生から英才教育課程を設置している。次の4か所の機関の現地調査を行い、資料を収集した。シンガポール国立教育研究所、教育省、南洋小学校、ラッフルズ女子中学校(平成16年1月)。 6.以上の成果を、中間報告書「算数・数学教育における創造性の育成に関する政策とその実情の国際比較研究」(2004年、160ページ)としてまとめた。
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