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2003 年度 実績報告書

カルシニューリンとの拮抗的関係を利用したマップキナーゼ経路の分子遺伝学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 15024244
研究機関神戸大学

研究代表者

久野 高義  神戸大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50144564)

研究分担者 杉浦 麗子  神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (90294206)
春藤 久人  神戸大学, 医学部, 助教授 (70206259)
キーワードマップキナーゼ / 細胞増殖 / 蛋白質燐酸化 / RNA結合蛋白質 / カルシニューリン
研究概要

1.マップキナーゼ経路を制御する新規RNA結合蛋白質Rnc1の発見:カルシニューリンのKO表現型を相補する多コピー抑圧遺伝子の一つを単離し,配列決定をしたところ,酵母からヒトまで高度に保存されたKHドメインを持つ新規RNA結合蛋白質をコードしていた。Rnc1の遺伝子をノックアウトするとPmk1マップキナーゼの燐酸化が亢進している事が確認された。また、このRNA結合蛋白質は、Pmk1マップキナーゼを抑制すると思われるPmp1マップキナーゼホスファターゼのmRNAと結合する事が示された。Rnc1KO株ではPmp1mRNAが不安定である事も示された。さらに,Pmk1はRnc1を直接燐酸化し,燐酸化されたRnc1は燐酸化されていないRnc1よりも強くPmp1mRNAに結合し,安定化することが明らかになった。この結果,mRNAの増加は転写制御だけではなく,mRNAの安定性制御という別のメカニズムの存在が明らかになった。
2.zinc finger型転写因子Prz1の同定:カルシニューリンの下流で働く転写因子Prz1を同定した。さらにカルシニューリンの下流にPrz1を介する経路と介さない経路があり,マップキナーゼと括抗するのはPrz1を介さない系であることも明らかにした。
3.ユビキチンホメオスターシスとストレス応答に関与するLub1の発見:ストレス感受性を指標としたスクリーニングによりlub1遺伝子を発見したlub1遺伝子KO細胞は,細胞内ユビキチン量が著しく低下したことから,lub1遺伝子はユビキチン代謝に重要な役割を果たすことが示された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Sugiura Reiko: "Feedback regulation of MAPK signalling by an RNA-binding protein."Nature. 424(6951). 961-965 (2003)

  • [文献書誌] Ogiso Yasunari: "Lub1 Participates in Ubiquitin Homeostasis and Stress Response via| Maintenance of Cellular Ubiquitin Contents in Fission Yeast."Mol.Cell.Biol.. 24(6). 2324-2331 (2004)

  • [文献書誌] Hirayama Sonoko: "Zinc Finger Protein Prz1 Regulates Ca2+ but Not Cl- Homeostasis in Fission Yeast."J.Biol.Chem.. 278(20). 18078-18084 (2003)

  • [文献書誌] Maeda Takuya: "Pmr1,a P-type ATPase, and Pdt1,an Nramp Homolog, Cooperatively Regulate Cell Morphogenesis in Fission Yeast."Genes.Cells.. 9(1). 71-82 (2004)

  • [文献書誌] Sugiura Reiko: "Upregulation of mRNA in MAPK Signaling : Transcriptional Activation or mRNA Stabilization?"Cell Cycle. 3(3). (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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