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2003 年度 実績報告書

代謝型グルタミン酸受容体の機能修飾機構と活性化に伴う動的構造編変化の解析

研究課題

研究課題/領域番号 15029214
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

久保 義弘  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (80211887)

キーワード代謝型グルタミン酸受容体 / FRET法 / 動的構造変化 / Gd3+ / 2量体
研究概要

代謝型グルタミン酸受容体1型(mGluR1)はホモ二量体として機能していることが知られており、グルタミン酸により二量体における細胞外領域間の距離が小さくなるということが報告されている。本研究者らは、多価陽イオンであるGd^<3+>がこの二量体間のインターフェースに存在するE238に作用することでmGluR1を活性化するということを報告している。そこで、グルタミン酸や多価陽イオンのmGluR1活性化機構ついてFRFT(Fluorescent Resonance Energy Transfer)を用いて検討を行った。蛍光タンパク質であるCFPやYFPを細胞内領域に導入し、一量体内および二量体間におけるFRET効率の変化を観察した。グルタミン酸の投与により二量体間のFRET効率は顕著な変化を見せたが、一量体内でのFRET効率には変化が見られなかった。この結果は、Gタンパクと共役する細胞内領域でもグルタミン酸によりmGluR1二量体が再配置されることを示している。多価陽イオンCa^<2+>やGd^<3+>もmGluR1二量体間のFRET効率を同様に変化させたが、この変化は陽イオンの作用部位と考えられるS166とE238の変異体では観察されなかった。このことから、多価陽イオンはグルタミン酸と同様な機構によりGタンパクを活性化すると考えられる。作用物質によりmGluRの反応性に違いが見られることから、更に構造機能関連の研究を進めるとともに、Gd^<3+>の作用部位に対する内因性物質についての同定も今後進めていく。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Abe, H., Misaka, T., Tateyama, M., Kubo, Y.: "Effects of co-expression with Homer isoforms on the function of metabotropic glutamate receptor1a."Molecular and Cellular Neuroscience. 23. 157-168 (2003)

  • [文献書誌] Abe, H., Tateyama, M., Kubo, Y.: "Functional identification of Gd3+ binding site of metabotropic glutamate receptor1a."FEBS letters. 545. 233-238 (2003)

  • [文献書誌] Saitoh, O., Kubo, Y.: "Biochemical and Physiological Properties of Regulator of G protein Signaling 8."Recent Res.Develop.Biophys.Biochem. 3. 269-289 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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