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2003 年度 実績報告書

RNA―ポリペプチド相互作用のコンビナトリアル解析

研究課題

研究課題/領域番号 15030213
研究機関東京学芸大学

研究代表者

原田 和雄  東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (00301169)

キーワードRNA / ポリペプチド / 分子認識 / コンビナトリアル / 発現制御 / HIV / Rev / RRE
研究概要

本研究では、申請者らが開発した細胞内RNA-ポリペプチド相互作用検出系(Harada et al.,Nature,1996)を用い、ポリペプチドおよびRNAの双方を対象とした分子進化工学的な解析(コンビナトリアル解析)によるRNA-ポリペプチド相互作用に関する一般的なルールの解明を目的としている。本研究期間は、まずHIV RRE RNAの本来の結合相手であるRevよりも高い親和性を持つRSG-1.2ペプチドの相互作用のメカニズムおよびそのRevとの相互作用の違いを解明する意味で、RSG-1.2あるいはRevと結合するRRE変異体のセレクションを行った。その結果、RSG-1.2特異的な変異体およびRev特異的な変異体を同定することが出来た。これにより、RREがRSG-1.2およびRevと結合する上で重要なヌクレオチドおよび二次構造を明らかにすることが出来たとともに、RNAのペプチド特異性が本来、非常に柔軟であり、小さな変異による全く違った結合様式への進化が可能であることを明らかにした(投稿準備中)。一方、ポリペプチドの分子進化工学的な解析として、RREにRevあるいはRSG-1.2とは異なる結合様式(β-ターン構造など)を持つペプチドのセレクションを行うとともに、RRE以外のRNAに結合するペプチドの同定を試みた。その結果、Revとはコンホメーションが似ているものの(α-ヘリックス構造)、アミノ酸側鎖-塩基相互作用の様式が異なると思われるペプチドが同定出来た。そこで、現在、詳細な生化学的な解析を行っている。また、ファージλboxBおよびBIV TAR RNAと結合するペプチドも同定出来たので、今後、それぞれのRNAの本来の結合相手であるNおよびTatペプチドとの結合様式の違いについて明らかにする。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] H.Peled-Zehavi, S.Horiya, C.Das, K.Harada, A.D.Frankel: "Selection of RRE RNA binding peptides using a kanamycin antitermination assay"RNA. 9. 252-261 (2003)

  • [文献書誌] S.Horiya, X.Li, G.Kawai, R.Saito, A.Katoh, K.Kobayashi, K.Harada: "RNA LEGO : Magnesium-dependent formation of specific RNA assemblies through kissing interactions"Chemistry & Biology. 10. 645-654 (2003)

  • [文献書誌] K.Harada, T.Iwazaki, X.Li, A.Yuda, K.Kobayashi: "The variability of the peptide-binding specificity of RNA"Nucleic Acids Res.Suppl.. 3. 201-202 (2003)

  • [文献書誌] 原田和雄: "ポリペプチドによるRNA構造のターゲティング"植田充美・近藤昭彦編、化学フロンティア(9)コンビナトリアル・バイオエンジニアリング. 163-168 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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