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2004 年度 実績報告書

リン酸化RNAポリメラーゼIIによるmRNAプロセシング過程の制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 15030217
研究機関金沢大学

研究代表者

広瀬 豊  金沢大学, がん研究所, 助手 (00218851)

キーワードmRNAプロセシング / 転写 / RNAポリメラーゼII / リン酸化 / DT40
研究概要

RNAポリメラーゼII(RNAP II)最大サブユニットカルボキシル末端領域(CTD)は、RNAP IIによるRNA合成中にダイナミックなリン酸化を受けながら、RNAプロセシング因子の転写部位への集合・離散を制御するscaffoldとして機能している。私は、リン酸化CTDに特異的に結合する新規因子の同定と機能検索を通じ、転写とRNAプロセシングをカップルさせている分子機構にアプローチしている。これまでに、ヒト新規核蛋白質PCIF1、細胞周期調節因子プロリルイソメラーゼPin1など4種類のWWドメイン蛋白質をリン酸化CTD結合因子として独自に同定してきた。今年度は脊椎動物PCIF1の機能解析を中心に行い、以下の結果を得ることが出来た。(1)トリB細胞株DT40を用いたPCIF1遺伝子ノックアウトによる解析から、PCIF1の発現消失に伴いPin1の発現亢進が観察された。このことから両者の機能的な関連性、またはPCIF1がPin1発現の負の調節因子である可能性が示唆された。(2)ノックアウトDT40細胞と正常細胞を比較し、mRNA発現量が変化する遺伝子をディファレンシャルディスプレイによって検索し候補遺伝子を単離した。(3)ヒトPCIF1は細胞周期M期特異的にリン酸化を受ける。(4)CTD脱リン酸化酵素ヒトSCP1による試験管内CTD脱リン酸化反応は、PCIF1またはPin1によって強く抑制される。(5)ヒトPCIF1および酵母CTD脱リン酸化酵素Ssu72のヒトオルソローグ遺伝子産物のC-末端側に、TAP(タンデムアフィニティー精製)タグを融合させた蛋白質を発現誘導出来るヒト安定細胞株を樹立した。またTAPタグ精製法によって各々の因子を含む細胞内複合体の精製を行った。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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