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2004 年度 実績報告書

核内におけるイントロン分解とスプライシング因子のリサイクル機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15030222
研究機関京都大学

研究代表者

片岡 直行  京都大学, ウイルス研究所, 助手 (60346062)

キーワードRNAスプライシング / イントロン / エクソン / ラリアット構造 / 脱ブランチ反応
研究概要

真核生物の核にコードされる遺伝子の多くは、イントロンと呼ばれる介在配列によって分断化されている。このことにより、核内で合成されたmRNA前駆体が、細胞質において蛋白質合成の鋳型として機能するためには、イントロンを取り除きエクソン同士を連結するRNAスプライシングが必須である。スプライシングにより切り出されたイントロンは核内にとどまり、スプライシング因子が除去された後、分解されると考えられている。ヒトではイントロンはmRNA前駆体の実に95%を占めている。またイントロン上にはsnoRNAやmicroRNAなどの遺伝子発現調節に関わるnon coding RNAがコードされていることからも、イントロンの代謝は高等真核生物において重要だと思われるが、ほとんど解析されていない。
本研究では、核内でのイントロンの代謝とそれに伴うスプライシング因子のリサイクル機構を解明することを目的としている。そこでこれまでに同定されている二つの因子、hDBR1とhPRP43に注目した。hDBR1と複合体を形成している因子を同定するため、培養細胞でFlagタグを付けたhDBR1とその不活性化変異体を発現させ、Flagタグに対する抗体を用いて免疫沈降を行った。その結果、新規のタンパク質因子を同定した。またin vitroでの結合実験より、この因子はhDBR1と特異的に結合することを確認した。またheterokaryon実験により、hDBR1が核と細胞質を往復する活性があることがわかり、細胞質での機能が示唆された。またRNAヘリケース様タンパク質であるhPRP43のヘリケースモチーフに変異を導入し、変異体をin vitroスプライシング反応に用いたところ、切り出されたラリアット型イントロンが安定化し、変異体タンパク質とともに沈降するのがみられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] SR proteins preferentially associate with mRNAs in the nucleus and facilitate their export to the cytoplasm.2004

    • 著者名/発表者名
      Masuyama, K.
    • 雑誌名

      Genes to Cells 9

      ページ: 959-965

  • [雑誌論文] RNA length defines RNA export pathway.2004

    • 著者名/発表者名
      Masuyama, K.
    • 雑誌名

      Genes & Development 18

      ページ: 2074-2085

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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