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2003 年度 実績報告書

p27kip1および細胞死制御因子のIRES依存的翻訳におけるNAT1の役割

研究課題

研究課題/領域番号 15030231
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

山中 伸弥  奈良先端科学技術大学院大学, 遺伝子教育研究センター, 教授 (10295694)

キーワード翻訳調節 / IRES / マイクロアレー / 質量分析
研究概要

NAT1は翻訳開始因子eIF4GのC末側2/3[以下4G(C)]に類似する蛋白質である。eIF4Gは翻訳開始に必要な因子の機能を統合するアダプター因子である。ある種のウイルスはeIF4Gを切断しホスト細胞の翻訳を停止させるが、切断後に生じる4G(C)はウイルスRNAのinternal ribosome entry site(IRES)依存的な翻訳を促進する。IRESはウイルスRNAに加えて一部のmRNAにも存在するが、昨年度の研究で、NAT1がp27kip1のIRES依存的翻訳を逆に抑制していることを見出した。一方、アポトーシスの際にはカスペースがNAT1のC末を切断し、少し短いp86が産生されるが、p86はAPAF-1などのIRES依存的翻訳を促進することが報告された。4G(C)、NAT1そしてp86がIRESに対して異なる作用を示すのは、結合する蛋白質やRNAが異なる可能性を示唆する。本年度においては4G(C)、NAT1およびp86と結合する蛋白質およびRNAの同定を試みた。これらの蛋白質をTandem affinity purification(TAP)法により細胞から精製し、この際共精製されてくる蛋白質を質量分析により、RNAをDNAマイクロアレーにより解析した。その結果、4G(C)、NAT1およびp86のすべてに他の翻訳開始因子であるeIF4Aが結合していることがわかった。一方、DNAマイクロアレーによる結合RNAの同定は現在進行中であり、いくつかのRNAがNAT1特異的に共精製されていることが示唆されている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Mitsui K: "The homeoprotein Nanog is required for maintenance of pluripotency in mouse epiblast and ES cells"Cell. 113. 631-642 (2003)

  • [文献書誌] Takahashi K: "Role of ERas in promoting tumor-like properties in mouse embryonic stem cells"Nature. 423. 541-545 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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