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2004 年度 実績報告書

生殖細胞の形成と受精、および初期発生の生理分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 15031206
研究機関東京大学

研究代表者

東山 哲也  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (00313205)

キーワード植物 / 生殖細胞 / 受精 / 花粉管 / 助細胞 / 誘引物質 / 遺伝子導入 / マイクロインジェクション
研究概要

花粉管の反応性獲得機構の解析
成熟した胚珠から分泌される、花粉管の反応性獲得促進物質であるPRIM(Pollen-tube Reactivity Induction Molecule)の解析を進めた。RIMが糖タンパク質である可能性が示唆されたことからヤリブ試薬を用いて結合性を調べたところ、PRIMはヤリブ試薬と特異的な結合性を示し、アラビノガラクタンプロテイン(AGP)であることがわかった。各種レクチンカラムにも反応性を示したので、ヤリブ試薬とレクチンカラム(ConA)を用いて、精製を試みた。その結果、80kDaのAGPがほぼシングルバンドとして同定され、さらにそのバンドを切り出して活性を確認した。アミノ酸シーケンシングのために、当初は花3,000個を使用した培養液からPRIMの精製を試みたが量が十分ではなかったため、現在花13,000個からの精製を目指して準備中である。
花粉管誘引物質の解析
誘引活性が残っていると推察された助細胞からcDNAライブラリーを作製するために、マイクロマニピュレーションにより助細胞だけを回収した(最大で1回の実験で2つの花から65個の助細胞を回収、所要時間は酵素処理開始から2時間以内)。現在ドイツのグループと共同でcDNAライブラリーを作製中である。
雌性配偶体への遺伝子導入技術の開発
シロイヌナズナの配偶体特異的チューブリン遺伝子TUB9のプロモーターがトレニアの配偶体で良好にはたらくことが明らかとなった。さらに、狙った細胞や核、オルガネラだけに遺伝子導入するために、効率良くかつ簡便にマイクロインジェクションを行う方法の開発を進めた。レーザー吸収剤を含むオイルに近赤外レーザーを照射し、オイルの高い膨張圧でインジェクションする新しいシステムを開発した。従来法では不可能な針先0.1μm程度の針で細胞へのダメージなく精密なインジェクションができた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] Phylogenetic implications of the cad complex from the primitive red alga Cyanidioschyzon merolae (Cyanidiales, Rhodophyta)2005

    • 著者名/発表者名
      Nozaki H., Matsuzaki M., Misumi O., Kuroiwa H., Higashiyama T., Kuroiwa T.
    • 雑誌名

      Journal of Phycology (印刷中)

  • [雑誌論文] Genome sequence of the ultra-small unicellular red alga Cyanidioschyzon merolae 10D2004

    • 著者名/発表者名
      Matsuzaki M., ・・・Higashiyama T., ・・・Kuroiwa T.
    • 雑誌名

      Nature 423

      ページ: 653-657

  • [雑誌論文] Cyanobacterial genes transmitted to the nucleus before divergence of red algae in the Chromista.2004

    • 著者名/発表者名
      Nozaki H., ・・・Higashiyama T., ・・・Kuroiwa T.
    • 雑誌名

      Journal of Molecular Evolution 59

      ページ: 103-113

  • [雑誌論文] 高等植物の受精における物質の関与2004

    • 著者名/発表者名
      東山哲也
    • 雑誌名

      植物の生長調節 39

      ページ: 35-41

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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