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2003 年度 実績報告書

高等植物のペプチド性リガンドと受容体分子に対するSHEPHERDタンパク質の役割

研究課題

研究課題/領域番号 15031213
研究機関名古屋大学

研究代表者

石黒 澄衛  名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教授 (50260039)

キーワード茎頂 / CLAVATA / HSP90 / 花粉 / エキシン / SHEPHERD / シロイヌナズナ / ペプチド性リガンド
研究概要

1.SHDのターゲットであるCLVタンパク質分子の同定
SHDのターゲットがリガンドであるCLV3タンパク質なのか、受容体であるCLV1またはCLV2なのかをまず同定することを目的に実験を行った。CLV1,2,3遺伝子の発現する細胞が少しずつ異なることを利用し、CLV1,2,3のプロモーターにSHDおよびSHD-GFPをつないでshd突然変異体に導入して、どの遺伝子が発現する細胞でSHDを発現させたらshd突然変異体のc/v様の表現型が回復するかを調べることにした。現在、形質転換植物を作成中である。
2.shdのアリルの同定と表現型の解析
Eckerらの作成したT-DNA挿入ラインの中にshdのアリルを見いだしたので、ストックセンターより取り寄せて表現型を観察した。コード領域にT-DNAが挿入されたshd-48558とshd-76031は従来のshd(shd-1とする)と根端および花粉管の表現型がよく一致し、さらに三者に共通の新しい表現型として花粉のエキシンの形態異常を見いだした。これに対し、茎頂や花芽の分裂組織が肥大するc/v様の表現型は新しいアリルでは観察できなかった。バックグラウンドのエコタイプがshd-1(WSバックグラウンド)と新しいアリル(Colバックグラウンド)で異なるのが原因ではないかと考えている。
エキシンは花粉の外壁のことで、タペート細胞に由来するスポロポレニンが発達中の小胞子の表面に沈着することで形成されると言われている。シロイヌナズナのエキシンは、花粉の発達において、カロースに覆われた四分子の時期に形成が始まり、小胞子が2細胞に分裂する頃に完成するとされるが、その形成機構はよくわかっていない。観察の結果、これまで知られているエキシン形成の突然変異体とは異なり、shdではカロースは正常に形成されることがアニリンブルー染色により確かめられた。さらに、shdの花粉はエキシンの染色試薬であるオーラミンOでもよく染まり、エキシンは比較的よく発達しいることがわかった。しかし、shdの花粉のエキシンの形成パターンは野生型とは明らかに異なっていた。

研究成果

(2件)

すべて その他

すべて 文献書誌

  • [文献書誌] Katsunori Hatakeyama: "Antisense inhibition of a nuclear gene, BrDAD1, in Brassica causes male sterility that is restorable with jasmonic acid treatment"Molecular Breeding. 11. 325-336 (2003)

  • [文献書誌] Minako Ueda: "The HALTED ROOT (HLR) gene encoding the 26S proteasome subunit AtRPT2a is essential for the maintenance of Arabidopsis meristems"Development. (印刷中). (2004)

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公開日: 2005-04-17   更新日: 2016-04-21  

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