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2004 年度 実績報告書

植物プラスチドにおける蛋白質輸送の分子メカニズムの解析

研究課題

研究課題/領域番号 15032229
研究機関大阪大学

研究代表者

中井 正人  大阪大学, 蛋白質研究所, 助教授 (90222158)

キーワード葉緑体 / プラスチド / 蛋白質輸送 / 蛋白質膜透過 / 分子シャペロン / レドックス制御 / オルガネラ / 光合成
研究概要

クロロプラスト(葉緑体)に代表される植物のプラスチド(色素体)は、光合成機能だけでなく、窒素や硫黄の同化、また脂質、アミノ酸の生合成といった植物に不可欠の様々な代謝機能を担うオルガネラである。これら分化したプラスチドの機能は、それぞれのプラスチドに特徴的な蛋白質組成を維持・制御することで成り立っている。植物プラスチドを構成する蛋白質の多くは核ゲノムにコードされており、前駆体として細胞質ゾルで合成された後、プラスチドへと輸送される。この輸送にはプラスチド包膜に存在する蛋白質輸送装置やそれと協同的に働くプラスチド内外の分子シャペロン蛋白質が関与している。
本年度の研究では、さまざまな植物のプラスチドにおいて蛋白質輸送装置の構成コンポーネントの組成およびアセンブリーの状態をBlue-Native電気泳動・ウエスタン解析、免疫沈降、化学架橋などの手法を用いて比較解析を進めた。また、in vitro合成したプラスチド蛋白質前駆体と単離プラスチドを用いた蛋白質輸送系において、前駆体と蛋白質輸送装置や分子シャペロンとの相互作用を調べた。
これまでの解析から、われわれは、プラスチド外包膜に存在する蛋白質膜透過装置Tocが800kD~1000kDの超分子複合体として存在していること、構成要素の存在比、そのコアとなる因子について明らかにしてきた。さらに最近、前駆体の輸送中間体を用いた解析により、前駆体がTocを通過した後に相互作用していると考えられる超分子複合体の検出に成功した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] Maize Mutants Lacking Chloroplast FtsY Exhibit Pleiotropic Defects in the Biogenesis of Thylakoid Membranes.2004

    • 著者名/発表者名
      Yukari Asakura
    • 雑誌名

      The Plant Cell 16

      ページ: 201-214

  • [雑誌論文] The Arabidopsis chloroplastic NifU-like protein CnfU, which can act as an iron-sulfu cluster scaffold protein, is required for biogenesis of ferredoxin and photosystem I.2004

    • 著者名/発表者名
      Toshiki Yabe
    • 雑誌名

      The Plant Cell 16

      ページ: 993-1007

  • [雑誌論文] Yeast Nfs1p is involved in thio-modification of both mitochondrial and Cytoplasmic tRNAs.2004

    • 著者名/発表者名
      Yumi Nakai
    • 雑誌名

      Journal of Biological Chemistry 279

      ページ: 12363-12368

  • [雑誌論文] Re-investigation of the requirement of cytosolic ATP for Mitochondrial protein import.2004

    • 著者名/発表者名
      Takeyoshi Asai
    • 雑誌名

      Journal of Biological Chemistry 279

      ページ: 19464-19470

  • [雑誌論文] 葉緑体の蛋白質輸送:チラコイド2004

    • 著者名/発表者名
      朝倉由香里
    • 雑誌名

      蛋白質核酸酵素5月号増刊「細胞における蛋白質の一生:生成・成熟・輸送・管理・分解・病態」 49

      ページ: 922-925

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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