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2004 年度 実績報告書

タンパク質社会における糖鎖の機能解明を目指したNMR構造生物学

研究課題

研究課題/領域番号 15032249
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

加藤 晃一  名古屋市立大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (20211849)

研究分担者 山口 芳樹  名古屋市立大学, 大学院・薬学研究科, 講師 (90323451)
キーワード糖タンパク質 / タンパク質社会 / NMR / 構造生物学 / 糖鎖 / 分子シャペロン / カーゴレセプター / プロテインジスルフィドイソメラーゼ
研究概要

1.糖鎖ライブラリーの構築
糖タンパク質の高次構造解析を行うにあたっては、あらかじめそのグライコフォームを把握しておく必要がある。私たちは、500種類に及ぶN型糖鎖の多次元HPLCデータベースをもとにWEBアプリケーション"GALAXY"(http://www.glycoanalysis.info/)を構築している。これを用いることにより、異性体の識別を含めた糖鎖構造の同定および分子・組織・細胞レベルでの糖鎖プロファイリングを簡便に行うことが可能としている。また、多次元HPLC法を利用して構築された糖鎖ライブラリーは、糖鎖の構造・機能解析を系統的に行うための強力なツールとなる。例えば、高マンノース型糖鎖のライブラリーを利用したフロンタルアフィニティークロマトグラフィー解析によってカーゴレセプターVIP36の糖鎖認識の特異性を明らかにした。
2.細胞内レクチンのNMR構造生物学
NMRを利用して糖タンパク質の細胞内運命を決定する種々の細胞内レクチン(分子シャペロン、カーゴレセプター、ユビキチンリガーゼ)の分子認識様式を明らかにした。
3.分子シャペロンのNMR構造生物学研究
NMRを利用して様々なシャペロンの高次構造・ダイナミクス・分子間相互作用を解析した。例えば、プロテインジスルフィドイソメラーゼについては、これまで報告されていないb'ドメインおよびa'ドメインの三次元構造をNMRを利用して決定するとともに、基質認識部位の同定と酸化還元に伴うドメイン間相互作用の変化を捉えることに成功した。また、選択的な安定同位体標識を利用して古細菌のプレフォルディンとシャペロニンとの相互作用を解析した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] Discrimination of isomeric fragment ions observed in tandem mass spectra of biantennary oligosaccharides by use of selective isotope labeling2004

    • 著者名/発表者名
      K.Kato et al.
    • 雑誌名

      J.Mass Spectrom.Soc.Japan 52

      ページ: 284-288

  • [雑誌論文] ユビキチンリガーゼの機能発現の構造的基盤2004

    • 著者名/発表者名
      坂田絵理ら
    • 雑誌名

      細胞工学 23

      ページ: 825-831

  • [雑誌論文] Temperature-dependent isologous Fab-Fab interaction that mediates cryocrystallization of a monoclonal immunoglobulin G2004

    • 著者名/発表者名
      H.Yagi et al.
    • 雑誌名

      Mol.Immunol. 41

      ページ: 1211-1215

  • [雑誌論文] Gentamicin binds to the lectin site of calreticulin and inhibits its chaperone activity2004

    • 著者名/発表者名
      T.Horibe et al.
    • 雑誌名

      Biochem.Biophys.Res.Commun. 323

      ページ: 281-287

  • [雑誌論文] Recombinant curculin heterodimer exhibits taste-modifying and sweet-tasting activities2004

    • 著者名/発表者名
      M.Suzuki et al.
    • 雑誌名

      FEBS Lett. 573

      ページ: 135-138

  • [雑誌論文] Structural basis of sugar-recognizing ubiquitin ligase2004

    • 著者名/発表者名
      T.Mizushima et al.
    • 雑誌名

      Nature Struct.Mol.Biol. 11

      ページ: 365-370

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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