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2004 年度 実績報告書

胞子形成時にシンタキシンの劇的な細胞内移動を引き起こさせる分子機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15032251
研究機関大阪市立大学

研究代表者

中村 太郎  大阪市立大学, 大学院理学研究科, 講師 (30291082)

キーワードシンタキシン / ミオシン / GFP / エンドサイトーシス / 胞子形成 / SNARE
研究概要

分裂酵母のシンタキシンPsy1は栄養増殖には細胞膜に局在するが、胞子形成時になると、将来胞子の細胞膜となる前胞子膜に劇的に局在変化する。本研究はこの局在変化の分子機構を明らかにすることを目的とする。Psy1の局在変化の分子メカニズムを調べることは単に1タンパク質の局在変化ではなく、シンタキシンはターゲット膜を規定するタンパク質なので、膜小胞輸送の方向を変化されるメカニズムとしてもとらえることができる。
Psy1が細胞内に取り込まれるのはエンドサイトーシスの系による可能性が高いと考えられるので、エンドサイトーシス追跡蛍光試薬FM4-64とGFP-Psy1の動きをタイムラプス観察したところ、両者の局在は一致した。また、胞子形成欠損株の中でPsy1の局在変化がみられないものをスクリーニングしたところ、1型ミオシンMyo1の欠損株が、目的の形質を示すことがわかった。また、栄養増殖時に胞子形成特異的転写因子Mei4を強制発現させると、Psy1の局在変化は誘導できることが知られているが、Myo1とSec9(PSy1とともにt-SNARE複合体を構成)を同時に強制発現しても栄養増殖においてもPsy1の局在変化をおこすことができた。sec9^+の発現誘導は一部Mei4に依存しているので、Myo1とSec9がPsy1の局在変化を制御する重要な因子であることがわかった。また、Myo1欠損株ではエンドサイトーシスが欠損していた。以上のことから、Psy1はエンドサイトーシスの系を用いて細胞内に取り込まれ、その過程には1型ミオシンが非常に重要な働きをしていることが明らかになった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] 第二減数分裂制御に関わる新しいCdc7/Dbf4キナーゼ複合体Spo4/Spo62005

    • 著者名/発表者名
      中村太郎, 淡路 萌, 下田 親
    • 雑誌名

      実験医学『細胞周期研究の最先端』 (in press)(仮題)

  • [雑誌論文] The Sec14 family glycerophospholipid-transfer protein is required for structural integrity of the spindle pole body during meiosis in fission yeast.2004

    • 著者名/発表者名
      Nakase, Y., Nakamura T., Okazaki, K., Hirata, A., Shimoda, C
    • 雑誌名

      Genes to Cells 12

      ページ: 1275

  • [雑誌論文] Sorting nexin homologues are targets of phosphatidylinositol 3-phosphate in sporulation of Schizosaccharomyces pombe.2004

    • 著者名/発表者名
      Koga T, Onishi M, Nakamura Y, Hirata A, Nakamura T, Shimoda C, Fukui Y.
    • 雑誌名

      Genes to Cells 12

      ページ: 561

  • [雑誌論文] 酵母の培養と遺伝的改変2004

    • 著者名/発表者名
      下田 親, 中村太郎, 金子嘉信
    • 雑誌名

      蛋白質核酸酵素 8月号 増刊バイオ高性能機器・新技術利用マニュアル 49

      ページ: 1558

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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