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本研究は、糖鎖を認識するユビキチンリガーゼ「SCF(Fbs1)とそのファミリー分子群」の構造と機能をさまざまな角度から明らかにすると共に、その生理的意義について分子レベルから個体レベルで解明し、「タンパク質の一生」の領域における品質管理の新たな一面を明らかにすることを目的として進めた。昨年度は(1)Fbs1の標的分子の同定とクローニング、(2)Fbs1相同遺伝子の解析、(3)Fbs1の構造解析について既に終了している。今年度は、以下の項目について研究を遂行した。
(1)Fbs1標的分子の挙動解析
Fbx2との結合性及び糖鎖構造を解析する。この成果はEMBO.Reportsに報告し受理されている。また、標的分子の細胞内における存在部位などをGFP融合蛋白質として発現させることで可視化し、Fbx2の細胞内における機能の全体像を明らかにすることについては現在進行中である。
(2)Fbs1の糖鎖結合部位の特定
構造解析より得られた情報を元にFbs1に変異を導入し、結合部位を特定すると共に結合様式の推定を行う。この成果についてはNature Struct.Mol.Biol.に報告した。
(3)SCF(Fbs1)ユビキチンリガーゼと複合体を形成する分子の解析
結合特異性、互いの結合に責任のある領域の同定については終了したが、その生物学的意義について現在解析を進めているところである。
(4)Fbs1及び相同遺伝子のノックアウトマウスの作製
作製は終了し現在解析中である。
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