研究課題/領域番号 |
15033204
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
末永 智一 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 教授 (70173797)
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研究分担者 |
珠玖 仁 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 助教授 (10361164)
西澤 松彦 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20273592)
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キーワード | 走査型電気化学顕微鏡 / 走査型化学発光顕微鏡 / 水晶振動子 / 圧電素子 / 自己集積化膜 / 固定化酵素 / イムノアッセイ |
研究概要 |
本研究は、局所領域における電気化学的検出などに有効な走査型電気化学顕微鏡(SECM)と、基板表面の局所領域における化学発光を超高感度で検出できる走査型化学発光顕微鏡(SCLM)を組合わせたハイブリッドシステムの構築を目指している.本年度は、プローブ-基板間距離を高精度に制御することにより、本システムの感度および空間分解能を向上させ、実際に固定化酵素などの光機能性界面のイメージングを行い、局所領域における機能解析を実施した. 1.プローブ-サンプル間距離制御:SECMプローブにはカーボンファイバーを用い、音叉型水晶振動子に搭載して圧電素子により共振周波数にて振動させた.振動の減衰率が一定になるようフィードバック制御することで、プローブ-サンプル間距離を100nm以下に維持しSECM計測を実施できた. 2.測定プローブ作製技術の改良:探針電極絶縁材としてアピエゾンワックスを採用することにより、シアフォースフィードバック走査に十分耐える機械的強度を有するプローブを作製できた. 3.抗原-抗体複合体の画像化:プロテインチップの検出系としてシアフォースSECMを適用した場合、空間分解能向上に伴うハイスループット化が期待できる.電極幅、電極間がともに10μmのAuアレイに2-アミンノエタンチオール、グルタルアルデヒドを積層し、さらに坑mouse IgG Fc抗体-ペルオキシダーゼ(HRP)標識mouse IgG複合体を固定化した基板を作製した.過酸化水素0.5mM、フェロセンメタノール(FMA)0.5mMのリン酸緩衝溶液中にて標識酵素反応生成物であるFMA+の還元電流をモニターした.これによりAuアレイ上に固定化した抗原-抗体複合体のSECMイメージ及びトポグラフィーを得ることができた.さらに種々の抗原濃度にてイムノアッセイ(競合法)を実施した.
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