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2003 年度 実績報告書

時間分解ポンププローブ分光法による希薄磁性半導体の超高速スピン制御

研究課題

研究課題/領域番号 15034205
研究機関東京大学

研究代表者

島野 亮  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (40262042)

キーワード磁性 / 半導体 / 光物性 / スピンエレクトロニクス / 磁気記録 / 磁気光学 / 超高速現象 / テラヘルツ分光
研究概要

半導体スピントロニクス材料では、光励起によるキャリアの制御を通じた超高速のスピン操作、磁性の制御が注目されている。このためには、光励起に伴う電子状態、スピン状態の超高速時間領域での変化を理解することが必須である。そこで本研究では、強磁性を発現する希薄磁性半導体において、可視光領域から遠赤外テラヘルツ(THz)領域に亘る広いエネルギー領域での時間分解分光法を用いて、光誘起による磁性変化と伝導性変化のダイナミクスを同時に捉え、強磁性発現機構の追及と、光による超高速磁性制御の方法を探究することを目的とした。このために、具体的に以下の3項目について研究を進めた。
1)(GaMn)Asの時間分解磁気カー効果分光:光照射後のピコ秒からナノ秒の時間領域での磁気光学信号の変化を調べ、2色プローブ法により磁化成分の時間変化を抽出することに成功した。
2)(GaMn)Asの中赤外過渡吸収分光:Mnドープにより発現する中赤外波長領域での吸収バンドの光照射後の過渡応答を観測した。過渡吸収の時間変化に1)の時間分解磁気光学分光により抽出された磁化の時間変化との相関を見出した。過渡吸収スペクトル測定から、アクセプターバンドと強磁性発現機構についての考察を進め、束縛磁気ポーラロンモデルによる解釈を行った。
3)THz非接触ホール測定:光励起に伴う伝導と磁性の変化を超高速時間領域で明らかにする手法として、テラヘルツ電磁パルスを用いた非接触ホール測定技術の開発を進めた。偏光回転検出角として、0.3mradを得るに至った。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] E.Kojima, R.Shimano, Y.Hashimoto, S.Katsumoto, Y.Iye, M.Kuwata-Gonokami: "Observation of the spin-charge thermal isolation of ferromagnetic Ga_<0.94>Mn_<0.06>As by time-resolved magneto-optical measurement"Physical Review B. 68. 193203 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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