研究課題/領域番号 |
15036214
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
柳澤 章 千葉大学, 理学部, 教授 (60183117)
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研究分担者 |
荒井 孝義 千葉大学, 理学部, 助教授 (80272483)
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キーワード | キラル金属アルコキシド / アルコール / エノールエステル / アルデヒド / β-ヒドロキシケトン / アルドール反応 / イミン / マンニッヒ型反応 |
研究概要 |
本研究ではまず、キラルなスズジメトキシドの開発に先立ち、様々なアキラルスズメトキシドについて検討した結果、ジブチルスズジメトキシドがメタノール存在下でのエノールトリクロロアセテートのアルドール反応において、最も高い触媒活性を示すことがわかった。そこで、最適条件を用いて種々のアルデヒドとのアルドール反応を行うことにより、いずれも高収率で目的とするアルドール付加体を得ることができた。特に芳香族アルデヒドからは、対応するアルドール付加体がほぼ定量的かつsyn選択的に得られた。一方、脂肪族アルデヒドも本反応において顕著な反応性を示したが、芳香族アルデヒドとは逆の、anti選択性を与えたことが注目に値する。さらに、色々なケトンから誘導したエノールトリクロロアセテートを用いて、基質一般性の検討を行ったところ、環状ケトンのみならず鎖状ケトン誘導体も良好塗収率と高い立体選択性で、生成物を与えることがわかった。また、それまでに得たアキラルスズジメトキシドの知見を基に、現在、光学活性ビナフトールから目的とするキラルスズジメトキシド触媒の合成を試みているところであるが、まだ、合成に至っていない。しかし、その化合物の前駆体であるキラルスズジブロミドを不斉触媒に用いて、エノールトリクロロアセテートのアルドール反応を試みたところ、80%eeを超える不斉誘導が見られた。さらに、ジブチルスズジメトキシドによる上記アルドール反応の触媒システムを利用して、ホモアリルアルコールのトリクロロ酢酸エステルからのアリル基移動反応によるアルデヒド類のアリル化反応を試みたが、良い結果は得られなかった。一方、イミン類とエノールトリクロロアセテートとのいわゆるマンニッヒ型反応では、ジブチルスズジメトキシドがアルコール再生型触媒として機能することが見い出された。
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