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2004 年度 実績報告書

広帯域音波観測に基づく火山爆発に伴う空気振動の研究

研究課題

研究課題/領域番号 15038205
研究機関東京大学

研究代表者

綿田 辰吾  東京大学, 地震研究所, 助手 (30301112)

研究分担者 及川 純  東京大学, 地震研究所, 助手 (40262084)
キーワード火山 / 火山爆発 / 広帯域 / 音波 / 空気振動
研究概要

2004年7月5日21時50分頃、諏訪瀬島山麓でpeak-to-peak60パスカルを超える噴火が発生した。火口では圧力変動は200パスカルを超えている。その爆発パルス到達直後から50秒ほど、大気圧がそれ以前よりもわずかに減少が継続していることが分かった。図1に火口と麓で観測された圧力波形を示す。減圧は爆発パルス到達後、5秒から10秒にかけて、火口と麓でそれぞれ最大約30パスカルと約10パスカルに達する。このような負の長周期圧力パルスは、広帯域圧力計により初めて捕らえることに成功した。山麓にある低周波マイクロフォンでは負の圧力パルスを計測できない。この現象は諏訪之瀬島火山ではこれまでにこの1度の測定のみである。負の圧力パルスの発生原因は1)噴火により放出されたサーマルプルームが浮力により上昇するためその下部では減圧となっている、2)山頂付近で噴火直後に値表面の変形(陥没)が発生した、など考えられる。1)のケーススタディーとして地表面から浮力を持った球体が大気中をストークス流で大気粘性とつりあいながら一定速度で上昇する場合を考えた。秒速10メートルで上昇する直径100mのサーマルプルームが高度1キロで上昇することによる圧力減は1E-8パスカル程度となり、観測にかからない。実際の噴煙柱の上昇はストークス流ではなく、周囲の空気を取り込みながら拡散する乱流状態であるため、このような簡単な取り扱いはできない。2)の山頂陥没は噴火直後のため画像では検出が困難である。広帯域地震計と同時に解析し、噴火直後の火口近傍での力源分布と時系列と比較検討する必要がある。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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