研究課題/領域番号 |
15068210
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
石田 肇 琉球大学, 医学部, 教授 (70145225)
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研究分担者 |
土肥 直美 琉球大学, 医学部, 助教授 (30128053)
岩政 輝男 琉球大学, 医学部, 教授 (10110842)
平田 和明 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (50139648)
鵜澤 和宏 東亜大学, 総合人間・文化学部, 助教授 (60341252)
米田 穣 独立行政法人国立環境研究所, 化学環境研究領域, 主任研究員 (30280712)
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キーワード | オホーツク文化人骨 / 中世鎌倉人骨 / 沖縄古人骨 / 動物考古学 / 古病理学 / 形質人類学 / 生活誌 / 同位体分析 |
研究概要 |
北海道における中世を中心とする人々の生活誌復元 北大総合博物館保管のオホーツク文化人骨の整理、復元を実施した。頭蓋形態小変異について、オホーツク文化を北部と東部に二分し、分析を実施した。スミスの距離を求めると両者は近いものの、有意差を認めた。北部オホーツクは、サハリンアイヌに近く、また、東部オホーツクの独自性が見つかった。Relethford and Blangero(1990)法では、北部オホーツク集団に外部からの遺伝子流入が示唆された。 久米島近世人骨頭蓋の形態小変異の研究 久米島の近世墓に由来する人骨121個体の頭蓋形態小変異を調査した。その結果を基に、近隣の人類集団と比較した。その結果、沖縄は、本島、奄美、先島、久米島と一つにまとまり、本土日本集団とともに、南中国や東南アジア集団との類似も見られた。 中世日本人の古人口学的研究 由比ヶ浜南遺跡単体埋葬墓から出土した中世人骨の生命表に基づき、当時の人口構成の復元を行った。男女比はほぼ1:1であり、未成年と成人個体の比は2:3であった。また、当時の平均寿命が24.0歳という結果が得られた。 動物遺存体の研究 ウマの形態と流通に関する問題に取り組んだ。 同位体を用いた研究 安定同位体比分析の結果、オホーツク文化人が非常に強く海産物なかでも海生哺乳類に依存していることが示された。北海道本島の遺跡(モヨロ貝塚・ウトロ神社山)と礼文島(浜中2、1)ではタンパク質の内容が異なっていた可能性がある。また、浜中2遺跡から出土した乳幼児骨を分析したところ、授乳の影響と考えられる顕著な窒素同位体比の上昇が観察された。
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