研究課題/領域番号 |
15068211
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
池田 栄史 琉球大学, 法文学部, 教授 (40150627)
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研究分担者 |
西谷 正 九州大学, 名誉教授 (20037005)
後藤 雅彦 琉球大学, 法文学部, 助教授 (30291553)
豊見山 和行 琉球大学, 教育学部, 助教授 (40211403)
上原 静 沖縄国際大学, 総合文化学部, 助教授 (40320519)
佐伯 弘次 九州大学, 大学院・人文科学研究院, 助教授 (70167419)
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キーワード | 水中考古学 / 交流・交易 / 中世東アジア / 沈没船 / 高麗瓦 / 水中ロボット / サイドスキャンソナー |
研究概要 |
本研究の目的は、中世東アジアにおける交流・交易のシステムについて、日本における従来の考古学研究では、あまり関心が払われることのなかった、中世の韓半島・琉球列島・日本の関わりを念頭に置きながら、研究の展開を図ることを目指している。また、その方法として、水中考古学の手法を導入することによって、沈没船を対象として研究方法の構築を試みる。 これに迫るため、今年度は福岡市玄界島の沖合いにおける沈没船の探査、および沖縄県名護市における中世瓦窯の探査を行なった。福岡市玄界島沖の沈没船探査については、九州・沖縄水中考古学協会と協力して、9月30日から10月7日までの間に行なった。本海域に中世沈没船が存在することについては、元サルベージ関係者の聞き取りによって確認されている。これに基づき、九州・沖縄水中考古学協会では、これまでにも探査を行なってきた。今回の調査では、既に作成されていたサイドスキャンソナーによる異常反応地点について、水中ロボットを使用し、これから送られてくる映像によって目視を行なったが、秋口に差し掛かった玄海灘の天候の悪化などもあり、中世沈没船の発見には至らなかった。 また、名護市における中世瓦窯の探査については、12月22〜29日にかけて、窯跡が存在すると考えられる地域について、踏査による探査を行なった。しかし、瓦片は採集されるものの、この地域における周辺地形の改変が著しく、窯跡の発見には至らなかった。 この探査結果の反省に基づき、来年度以降の調査については、地上・水中ともに、いろいろな探査機器を用いる必要性が痛感されたことから、これらに関する情報の収集を行なうとともに、今年度中に地中レーダを入手し、その使用技術や分析方法などについて、習熟化を図った。
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