研究課題/領域番号 |
15068212
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研究機関 | 札幌学院大学 |
研究代表者 |
臼杵 勲 札幌学院大学, 人文学部, 助教授 (80211770)
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研究分担者 |
小畑 弘己 熊本大学, 文学部, 助教授 (80274679)
白石 典之 新潟大学, 人文学部, 助教授 (40262422)
鶴丸 俊明 札幌学院大学, 人文学部, 助教授 (50188645)
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キーワード | 北東アジア / 女真 / モンゴル / 都市 / 土城 / 生産・流通 / 地理情報 |
研究概要 |
2003年度は、交付決定時期が秋のため、寒冷期の現地本調査・資料収集が不可能であった。そのため、予備調査、調査方法の検討、各研究の現状の把握、海外研究機関との連携体制構築のための準備を行った。 ロシア沿海地方での予備調査は10月12〜19日に行った。主要な城址等を視察し、既存の調査資料を閲覧した。その結果、対象遺跡の状況、分布の特徴を確認した。さらに、既存の測量図・縄張り図等の既存調査成果が有用な資料であることを確認し、それらの活用が有効と判断した。出土資料の閲覧では、印鑑・刻書土器等の文字資料の重要性を確認した。以上の知見等をふまえ、研究所の研究者らと、次年度以降の予定等に関して協議を行い、また文字資料の調査も開始した。 11月15・16日には、札幌学院大学において、研究分担者・協力者による総合会議を行った。会議では、1.北東アジア中世遺跡の概要、2.調査方法・データベース、3.歴史資料と考古資料の共同研究の展望、4.生産・流通史研究のテーマを設定し、各分担者・協力者が報告を行った。具体的な検討事項としては、現地調査の方針、成果等の標準化、衛星画像の活用法、CISデータベースの構築の留意点、情報の共有・活用・発信の在り方、文献史研究と対応した考古資料の収集方法、協業の進展と融合のあり方等を検討し、調査の具体的な部分について、ほぼ概要を固めた。 効率的現地調査法の検討のために、GPS受信機等の機材を購入し、GISソフトとの連動を検討した。また、既存資料や衛星画像の位置確定や座標の確定にGPSの利用法を検討し、見通しを得た。 現地の研究機関・研究者との連携のための環境整備を進め、ロシア科学アカデミー極東支部極東諸民族歴史考古民族研究所・モンゴル科学アカデミー考古学研究所ロシア科学アカデミーシベリア支部考古学民族学研究所との協力体制を確率した。さらに中国については内蒙古文物考古研究所と合意を得ている。 本計画研究の成果公開のため、独自のホームページの立ち上げを開始した。また、映像から見た城址の研究を進めるためCGの作成を開始し、沿海地方シャイガ城址周辺地形の3D復元を行った。
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