研究課題/領域番号 |
15068212
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研究機関 | 札幌学院大学 |
研究代表者 |
臼杵 勲 札幌学院大学, 人文学部, 助教授 (80211770)
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研究分担者 |
鶴丸 俊明 札幌学院大学, 助教授 (50188645)
小畑 弘己 熊本大学, 文学部, 助教授 (80274679)
白石 典之 新潟大学, 人文学部, 助教授 (40262422)
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キーワード | 北東アジア / 中世 / GIS |
研究概要 |
モンゴルアウラガ宮殿址発掘調査、モンゴルチントルゴイ周辺契丹城郭予備調査、ロシア沿海地方金・東夏代城郭測量・測定調査、中国内蒙古契丹都城関連遺跡・資料調査を行った。アウラガ宮殿では鉄生産遺構、水路遺構を調査し、モンゴル帝国初期の生産基盤の解明を図った。ロシアでは、遺跡地理情報の取得を沿海地方北部・沿岸部において行い、城郭設計の分類、交通路の解明、行政区分の比定のためのデータを得た。さらにノヴォパクロフカ城址の詳細測量を完了し、城郭内の機能の解明のための基礎データとした。また、GPS等の器材による大規模遺跡調査法に関して、補正法などによる精度の改善などの改良を行った。モンゴル・中国における契丹遺跡調査では、遺跡の地理情報とともに、周辺の碑文調査、仏教関連遺跡の現状確認を行った。またモンゴル契丹城郭の調査は、日本の中世城郭との以上のデータに加え、契丹・金の遺跡に関しては、文献資料・古地図等からデータの抽出を行った。さらに、GISの基盤地図とする衛星画像・地図の収集を行った。以上のデータを整理統合し北東アジア中世遺跡GISの作成を進め、空間分析を行うための基礎データとした。また、昨年より行っている官印データベースに位置情報を付属しGIS上での展開を行った。このデータベースについてはweb上での公開を行うべく、総括班にデータを提供した。また、成果の出版のため、中国契丹都城関連資料の整理作業を進めた。また、北東アジア中世仏教関連資料、金代銅鏡の刻字資料の収集にも着手した。 生産流通研究では、中国・ロシアを中心に北東アジアの出土銭データを収集した。また、B02-2班とともに北東アジア各地の出土穀物に関して、形態研究とともに遺伝子解析に着手した。この他にB01-1班と協力し遺跡探査、古地磁気等の手法を現場で応用した。士器編年研究に関してはパクロフカ文化陶質土器と渤海土器比較・編年作業を進めた。 研究成果の公開の一つとして、研究成果の紹介と学校教育との連携をテーマにしたシンポジウムを、総括班、A01-3班、B01-2班と合同で札幌学院大学において開催した。また、金・東夏代城址の3DCG復元を、史料・民族誌をもとに、家屋・製鉄炉を中心に改良した。また、HPの運営も継続していた。
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