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2004 年度 実績報告書

カンボディアにおける中世遺跡と日本人町の研究

研究課題

研究課題/領域番号 15068217
研究機関独立行政法人文化財研究所奈良文化財研究所

研究代表者

杉山 洋  独立行政法人文化財研究所奈良文化財研究所, 飛鳥資料館, 学芸室長 (50150066)

研究分担者 菊池 誠一  昭和女子大学, 人間文化学部, 助教授 (40327953)
河合 隆史  早稲田大学, 大学院・国際情報通信研究科, 助教授 (90308221)
キーワードカンボジア / 東南アジア / クメール / 人材育成 / 世界遺産
研究概要

A.中世遺跡の調査
ソ・サイ窯跡群は、クメール陶器の一大生産地とされるクレン丘陵の南西麓にあり、これまでの表採調査等によって、クレン丘陵とよく似た器種構成の遺物が知られている。上記したようにタニ窯跡群が無釉石器を主体とする民窯的な様相を有しているのに対し、クレン丘陵の窯跡を含む山麓の窯跡群は、タニ窯跡群より数段質の良い灰釉陶器を中心とする官窯的な性格が推定されている。今回この点を含めてより広くクメール陶器生産の様相を明らかにするために、性格の異なるソ・サイ窯跡群の発掘調査を行った。
B.日本人町の調査
東南アジアと日本の中世を考えるときに、相互で出土する陶磁器の問題と、それを担った貿易についての関心が大きい。本特定領域においても、空間動態部門のC01-1「日本中世における貿易陶瓷器の生産と受容の構造的解明」とC01-4「中世東アジアの交流・交易システムに関する新研究戦略の開発・検討」の2計画研究で、陶磁器研究や交易の研究が取り上げられている。この視点を東南アジアにも適用するために、当該計画研究における2番目の研究テーマとして、カンボジアにおける日本人町の研究を取り上げた。
カンボジアにおいてもプノンペンとポニャー・ルーの2カ所に日本人町が形成された。市街地化したプノンペンについては現在その痕跡をうかがうことが困難であるが、ポニャー・ルーはこれまで何人かの研究者が訪れ、日本人町の所在やキリスト教徒の関係を考察している。
今回の研究では本年6月に予備調査として、これまでの研究で日本人町の所在地として有望視されている旧都ウドンの東、トンレサップ側西岸の踏査を行った。その結果従来から日本人町との関連が指摘されていた教会の跡地を始め、5カ所ほどの遺物出土地点を確認することができた。来年度以降この5カ所に試験的なトレンチを入れて、層位の状況や遺物の出土状態を確認し、その結果を検討して本調査の地点を特定する予定である。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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