研究分担者 |
湯浅 哲也 山形大学, 工学部, 教授 (30240146)
深見 忠則 山形大学, 工学部, 助手 (70333987)
武田 徹 筑波大学, 大学院人間総合科学研究科, 講師 (10197311)
呉 勁 筑波大学, 大学院人間総合科学研究科, 講師 (20375512)
赤塚 孝雄 山形大学, 工学部, 名誉教授 (80091875)
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研究概要 |
第一に全身のFDG-PET/CT画像中の悪性腫瘍を高精度で自動抽出する手法を開発し,リンパ腫診断支援システムのプロトタイプを実現した.FDG-PET画像は糖代謝情報をあらわし,X-CT画像が形態情報をあらわす.昨年度までには,腫瘍候補を抽出するために全身のPET/CT画像を肝臓や腎臓など部位へと自動分割し,各部位ごとに腫瘍候補の抽出に適した閾値を適応的に定める手法を開発していた.この手法は,腫瘍を見落とすことなく抽出するものの,偽陽性を多数抽出していた.そこで,今年度は,非線形判別分析を適用し,腫瘍候補を悪性腫瘍と偽陽性とに分離するフィルタを学習により構築した.実画像を用いた実験により,このフィルタが偽陽性の個数を1患者あたり0.5個程度まで削減することを確認した. 第二に,胸部のSPECTとMRIを用いた心筋肥大症の診断支援システムのプロトタイプを実現した.前者の画像より血流量情報が取得可能であり,後者の画像は形態情報をあらわす.異なる時刻に撮影した両モダリティ画像の自動融合処理の精度を向上させるとともに,心壁内部の単位堆積あたりの血流量を提示し,虚血部位の把握などを容易にするシステムの開発を進めた. 第三に,空間分解能の極めて高い撮像手法の開発を進め,蛍光X線CTで空間分解能0.25mmを実現し,位相X線CTで空間分解能0.03mmを実現した.また,空間分解能1mmで,生きたねずみの脳の蛍光X線CT画像の撮像に成功した.
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