研究課題
撮影機器による空間分解能の相違がCADの性能に影響を与えないようにするため、各種の撮影機器についてLSFの測定を行い、合成された三次元PSFを用いて各撮影機器によって撮影された画像を標準的な機器によって撮影された画像に変換することを行った。同方法によって変換された画像について、変換前の画像と比較してCADの性能が向上することを確認した。一方、CT画像における雑音と被ばく線量が、撮像条件、および、患者体格や撮像部位によってどのように変化するのかについて検討するために、マルチ検出器列CTによる種々の部位の検査における臓器組織線量を人体型ファントムによって測定しその実効線量を評価するとともに、CT検診用に考案したノイズ参照用ファントムによって雑音の評価を行った。ここで、検査条件は実際の臨床検査時と同様とし、実効線量はICRP60に従って計算した。ここで、X線CT画像特有のアーチファクトに対する計量的な評価手法はいまだに確立していないが、このアーチファクトを計量的に評価することは、CADを適応するX線CT画像を作成する際に被ばく線量をどの程度まで下げることができるかを検討する上で非常に有用である。そこで、このアーチファクトについて極値統計学を適応した解析を行い、その統計学的な性質の解明を行った。この解析結果に基づいて、「Gumbel評価法」と名付けた新しい評価方法の考案を行った。また、CADを使用すると診断精度が向上する理由についての検討を行った。この検討では、41名の読影者が参加して行われたCT画像読影実験の読影データを基に、CADを実際に使用する時の"直接実測不可能な"人とCADの補完性を推定する方法を提案し、この方法によって人がCADの補完性をどのようにどの程度活用したかを分析し、CADを使用するとなぜ診断精度が上がるのかに関する仕組みの一端を明らかにした。
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