研究分担者 |
松田 哲也 京都大学, 情報学研究科, 教授 (00209561)
関口 博之 京都大学, 情報学研究科, 助手 (90243063)
英保 茂 京都大学, 情報学研究科, 教授 (40026117)
浦山 慎一 京都大学, 医学研究科, 助手 (10270729)
水田 忍 京都大学, 情報学研究科, 助手 (40314265)
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研究概要 |
本年度は課題の採択より期間が短かかったため準備的期間と位置付けた.そのため,主として計算機環境(ハードウェア,ソフトウェア)の整備と,これまでに行なってきた具体的システム開発研究の継続により要素技術の検討を行なった.その結果,以下の成果を得た. 1.計算機環境の整備に関連して 時系列多次元データ(4次元データなど)を扱うためには,大量の計算機資源が必要である.これを低コストで実現するために,freeのPC cluster softwareであるSCoreを導入し,本研究に利用可能な環境を構築した. 2.4次元画像取得に関連して 正常被験者にて複数回の4次元高解像度胸部MRIデータを取得した.今後更なるデータの充実とともに,撮像法および処理方法の確立を検討してゆく. 3.具体的システムの例 (1)ヒト胎児の3次元時系列データベース:ヒト胎児の3次元時系列データベースを収集し,それを効率的に閲覧するための検索方法,表示方法などのインタフェイスについての検討と実装を行なった.この結果,開発システムの有用性が確認できた.また,胎児の成長過程に限らず,時系列的な変化の閲覧に対しての有用性も期待できた. (2)4次元心臓MRI像からの定量情報抽出システム:4次元心臓MRI像から心臓領域を抽出し,左室容積の変化などの有用な情報の抽出をおこなった.心臓領域抽出では,心基部や心尖部での特徴に応じて抽出手法を使い分けることが有用であった.また,乳頭筋や右室の抽出も試み,一定の成果を得た. (3)術中X線透視動画像に同期した3次元CT画像表示:3次元CT像とX線透視動画像の位置合わせを実現するための評価用オフラインシステムを試作した.また,同システムの位置合わせ精度について,臨床データを用いた評価でその有効性を示した.
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