研究分担者 |
佐藤 嘉伸 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (70243219)
中島 義和 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (40343256)
上甲 剛 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20263270)
菅野 信彦 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (70273620)
金 東石 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (80283753)
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研究概要 |
我々は「臓器器官形状の3Dモデリング」に関し,(1)臓器の内部構造モデリング,および(2)複数臓器空間関係・臓器形状・内部構造の階層的統計モデリング、のための3次元医用画像からの自動モデリング法を開発することを目指している。本年度のまとめを簡単に記す. (1)血管径精密計測,軟骨厚精密計測などに関する基礎的課題にっいて研究を行った.血管径精密計測においては,等方性解像度3次元CT撮像系のPSF(ぼけ)を考慮した理論的考察,ファントム実験,および実画像への適用を行った.その結果,従来法に比して,大幅な推定精度の向上が図られた.とくに1.5mm以下の血管径については精度向上が顕著であった.関節のような2枚の軟骨が近接する場合の軟骨厚み計測に関しては従来あまり研究されてこなかったが,その特性が明らかとなり,より精度の高い計測法の開発に見通しが得られた. (2)大腿骨頭の統計的3Dモデリングに関しては,個体間の臓器構造変化の傾向を定量的に記述するため、コンポーネント分割し,パラメトリック記述を統計解析(主成分分析)した。これにより臓器標準形状とそのバリエーションを系統的に生成できる統計的形状モデルを構築した。 (3)肝臓の門脈構造に基づく区域分け法では,平面分割と門脈のグラフ構造に基づく修正法を提案し,臨床的に広く用いられているクイノー8分割に対して,12例中11例で,臨床医が納得いく結果が得られた. (4)臼蓋骨形状解析とそれに基づく人工股関節手術計画では,3次元CT画像から専門医のノウハウをもとにした自動設置計画を作成し,10症例中8例で専門医解近傍に設置することができた.
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