研究課題/領域番号 |
15070207
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
田村 進一 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (30029540)
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研究分担者 |
佐藤 嘉伸 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (70243219)
中本 将彦 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (00380634)
陳 延偉 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (60236841)
上甲 剛 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20263270)
菅野 伸彦 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (70273620)
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キーワード | 統計的形状モデル / 確率アトラス / 空間的正規化 / 肝臓 / 大腿骨 |
研究概要 |
本計画班では、セグメンデーションや形状復元に有効な人体臓器の確率統計的モデルの構築を目的としている。今年度は腹部と股関節CTデータに基づいて、(1)原画像およびセグメンテーションされた領域や解剖学的特徴を含むデータベースを整備し、(2)そのデータペースを利用した統計的形状モデルと確率アトラスの構築を行った。 (1)データベースに関しては、肝臓撮影を目的とした腹部造影CTデータ(2.5mmあるいは1.25mmスライス厚)約100例に対して、原画像に加えて、腹腔、横隔膜、肝臓、腎臓、骨格の各領域を切り出して、データベース化した(一部、未完成)。その際の領域抽出については、腹腔、横隔膜、骨格について自動抽出を行えるソフト作成を行った。 また、臓器内部構造の解析に関して、臓器内部の血管抽出のため、分岐点を効果的に検出できる方向性ガウス2次微分検出器を開発し、これをもとに、実用性が高いインターフェースをもつ血管追跡・肝区域分けソフトを開発した。 (2)統計的形状モデルと確率アトラスに関しては、多数データを用いた統計モデルの構築、および、腹部臓器を対象とした空間的正規化法を開発し、それをもとにした肝臓の確率アトラスの構築を行った。腹部臓器を対象とした空間的正規化においては、横隔膜,腹壁,腎臓など比較的抽出しやすい臓器,組織を抽出し、それらを基準として標準腹部との非剛体位置合わせ手法で位置の正規化を行った。これにより、精度の高い確率アトラスを構築できた。 (3)さらに、関連する研究項目として、点群対応に基づく非剛体位置合わせの性能向上、統計モデル構築の新しい対象、および構築した統計モデルの応用に関する研究を行った。
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