研究課題/領域番号 |
15070209
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
仁木 登 徳島大学, 工学部, 教授 (80116847)
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研究分担者 |
山本 眞司 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (80230556)
片田 和廣 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (00101684)
江口 研二 東海大学, 医学部, 教授 (30349336)
中野 泰幸 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (00362377)
大松 広伸 国立がんセンター東病院, 医長
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キーワード | マルチスライスCT / 肺がん / 検出 / 鑑別 / 肺気腫 / 冠動脈石灰化 / 骨粗鬆症 / 計算機支援診断 |
研究概要 |
マルチスライスCTの進歩により、臨床分野からこの膨大な3次元CT画像を正確に効率よく読影する診断支援技術の開発が強く求められている。これには医師がコンピュータを利用した新しい画像診断が有望である。本研究では、胸部3次元CT画像を用いて肺疾患・心血管疾患・骨疾患を同時に診断するためのコンピュータ支援診断(CAD)を研究開発する。このために、大規模症例画像データベースの構築、大規模画像データベース解析による新しい解剖学的知見、根拠に基づく画像診断法の確立、検出と診断のための画像処理・理解について研究開発する。これらを工学者と医学者との強力な連携によって進めて世界トップレベルの質の高い研究成果を得るとともに、高性能な胸部CT画像のCADのプロットタイプを開発して臨床運用・評価を受けて実用的システムを完成させる。マルチスライスCT画像を用いて肺がん・肺気腫、冠動脈石灰化、骨粗鬆症を対象とする検出CADの研究開発を進めている。これらの手法は胸部3次元CT画像から体、骨、胸壁・胸郭、気管・気管支、縦隔領域・横隔膜、肺内領域・肺門部、肺血管の臓器を体系的に高精度に抽出する。その後に、診断対象の臓器が正常構造であるか異常構造であるかを検査する。これらによって、肺がん検出の場合は肺内や肺境界領域を検査して孤立結節、血管に接触する結節、胸壁・縦隔・横隔膜に接触する結節を肺がん候補として検出する。肺気腫は肺内領域内で低濃度の小領域を早期肺気腫として検出する。冠動脈石灰化検出の場合は縦隔領域の大動脈・肺動脈を特定し、心臓表面の高濃度の小領球を早期肺気腫検出する。骨粗鬆症検出の場合は脊椎を抽出して胸椎を特定し、その海綿骨部の骨密度を測定しそ診断する。これらを進めて胸部CTの多臓器・多疾患CADを世界に先駆けて開発する。
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