研究分担者 |
大貫 惇睦 大阪大学, 大学院理学研究科, 教授 (40118659)
鄭 国慶 岡山大学, 大学院自然科学研究科, 教授 (50231444)
今田 真 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 助教授 (90240837)
清水 克哉 大阪大学, 極限科学研究センター, 教授 (70283736)
灘波 孝夫 神戸大学, 大学院自然科学研究科, 教授 (30091721)
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研究概要 |
(電子状態計算)フェルミ面が媒介する多極子間相互作用を議論した。 (dHvAと高磁場)NdFe_4P_<12>,NdRu_4P_<12>,NdRu_4Sb_<12>,NdOs_4Sb_<12>のdHvA効果測定を行い、これらのNdの4f電子はよく局在していること、サイクロトロン有効質量は混成効果が大きいと考えられるP系では重く、小さいと考えられるSb系では軽くなっていることを明らかにした。また、PrOs_4P_<12>でdHvA効果の観測に成功し、この物質のフェルミ面は他のP系とは異なり、ネスティングの性質をもたない形状であることを明らかにした。 (NMR/NQR)PrOs_4Sb_<12>の電子状態と超伝導ギャップをNQR法で調べ、超伝導転移温度Tc以下で核磁気緩和率1/T_lが温度の5乗(T^5)に比例して減少することと結晶場分裂が圧力の増加とともに減少することを明らかにした。RRu_4P_<12>(R=La, Nd, Sm)系においてRu-NQRの観測から,Sm系の金属-絶縁体転移に伴う高次の多極子秩序を示唆する対称性の低下,Nd系の低エネルギー磁気揺らぎと強磁性転移を明らかにした。また,YbFe_4P_<12>の-NQR測定によりその重い電子物性状態を明らかにした。 (光電子分光)バルク敏感光電子分光を用いて、SmOs_4Sb_<12>のSm-4fとSm-3dの励起スペクトルを測定した。これより、Smが価数揺動状態にあり、価数が温度変化することなどを明らかにした。 (高圧測定)11GPaでPrRu_4P_<12>の金属絶縁体転移が消失すること、ショットキー比熱、磁気抵抗の考察により圧力下で結晶場基底状態が変わることを見出した。 (赤外分光)CeRu_4As_<12>の光反射率の測定からエネルギーギャップの形成を確認した。高圧下でのPrFe_4P_<12>の光反射率の測定から、圧力下でドルーデ成分の強度が大きく減少する事を見いだした。
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