研究課題
(EDO-TTF)_2PF_6について、超高速・高効率光誘起絶縁体・金属転移に伴う光反射率の時間変化を調べた。1.58eVのパルス光で励起した所、0.51-0.73eVの検出光では周期が1ps、0.83-0.95eVでは0.5psのコヒーレント振動が観測された。さらに、熱的に生成させた高温相と光誘起導電相の光反射率が異なる領域もあり、両相が単純には対応しないことが判った。また、一軸歪み下での金属-絶縁体転移も検討した。6-8kbar迄の低圧領域で、伝導層に平行な方向への加圧は転移温度を10K程度変化させるに留まったが、伝導層に垂直な方向への加圧は、4kbarにおいて60Kを超える転移温度の上昇をもたらした。12kbar以上の高圧領域においては、歪みを与える方向によらず、150K付近まで金属状態が安定化された。新規ドナー分子、TP-TDOTの単結晶性錯体について詳細を検討した。PF_6錯体は、分子長軸方向に相互作用しあったドナー二量体に伝導担体が局在化したMott絶縁体であった。配列が3次元的であるにも関わらず、スピン間相互作用は2次元的な特異なスピン構造を有していた。新規Mott絶縁体、κ-(ET)_4[M(CN)_6][NEt_4]・2H_2O(M=Co^<3+>,Fe^<3+>)の電子状態を検討した。本錯体においては、280K以下で徐々に電荷整列が生じ、150K以下で+1価に帯電したドナー分子同士、ならびに、中性ドナー分子同士の二量体が長距離秩序を持って配列する事が判った。多成分系イオン錯体[Cr^I(C_6H_6)_2^<・+>]・(C_<60>^<・->)・0.5[Pd(dbdtc)_2]の単結晶を得た。徐冷により(C_<60>^<・->)は二量化し150-130Kで反磁性の(C_<60>^-)_2となるが、急冷では二量化温度が60K未満まで下がる事が判った。
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