研究課題
本研究目的は、これまでのプラズマ科学で取り扱われてきたパラメータ領域とは異なり、ミクロな空間で、高密度・高温のプラズマをパルスパワー技術を用いて生成する技術開発である。微小空間への電気エネルギーの高効率伝送及び高効率注入のためのパルスパワー技術開発、及びパルスパワー発生装置の超短パルス化を進め、高気圧気体や液体等高密度媒質中でのマイクロプラズマ生成を行う。今年度の研究実績は下記のようである。1.媒質の気圧と温度を変えて、気体、液体、超臨界状態への相変化を伴う高密度媒質中で、プラズマ温度は数eVと比較的低温であるが、そのプラズマ密度は10^<19>cm^<-3>と高密度であるマイクロプラズマ生成の前駆現象として、絶縁破壊現象を観測し、高圧力領域の液体や超臨界流体中では、気泡が絶縁破壊特性に関与しないことが分かった。2.次世代半導体リソグラフィ用極端紫外(EUV)光源の研究に関連させながら、プラズマ温度が数十eVと高温で、かつプラズマ密度も10^<18>cm^<-3>と高密度なマイクロプラズマを、レーザ計測とトムソン散乱計測、超高速フレーミングカメラを駆使して観測し、プラズマが軸方向にも動いていること、及びプラズマ温度の時間空間的変化がEUV輻射と一致していることを見出した。3.顕微鏡下におかれた細胞にパルスパワーを印加して、細胞内マイクロプラズマの生成を行い、細胞内ガス胞が消えているなどの現象を観測した。
すべて 2006
すべて 雑誌論文 (4件)
電気学会論文誌A,基礎・材料・共通部門 Vol. 126, No. 7
ページ: 669-674
電気学会論文誌A,基礎・材料・共通部門 Vo1. 126, No. 7
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IEEE Transactions on Plasma Science Vol. 34, No. 5
ページ: 1719-1724
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