研究課題/領域番号 |
15075208
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
一木 隆範 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (20277362)
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研究分担者 |
吉田 泰彦 東洋大学, 工学部, 教授 (80134500)
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キーワード | マイクロプラズマ / マイクロマシン / バイオマイクロシステム / 親水化処理 / マスクレスエッチング / ラジカルジェット / 局所プロセス |
研究概要 |
20世紀を変革したマイクロエレクトロニクスに引き続き、ナノ・マイクロテクノロジーは21世紀のハイテク産業の成長においても、欠かすことのできない存在となっている。MEMS(Microelectromechanical System)が自動車、デジタル家電などの産業分野で本格的な実用化を迎え、さらに、医療やバイオテクノロジーの分野においてもμTASやLab-on-a-chipなどのバイオマイクロシステムが新産業技術の有力候補として急速に成長している。微小化によるプラズマ技術の新たな展開を目指す「マイクロプラズマ技術」が、これらの高付加価値・高機能マイクロシステム技術においてアプリケーションを生み出し、産業技術としての有用性を認知されることは、マイクロプラズマ研究の今後の発展に繋がる有望なシナリオである。昨年度、我々はチップ方式の大気圧マイクロプラズマジェット源を開発し、当該プラズマ源を搭載した走査型マイクロプラズマジェットプロセス装置を開発した。また、開発した走査型大気圧プラズマジェットエッチャーを用いてSi上ウエファ上に最小線幅0.3mmの局所加工を達成したが、更なる微細化の検討が今後の課題として残った。より局所的な加工、表面処理プロセスを実現するためにはプラズマの微小化だけではなく、プラズマとその周囲の雰囲気ならびに基材への中性粒子や熱の移動現象を理解した上で反応空間を微小化する工夫をする必要がある。そこで、本年度は、以上を踏まえて、マイクロプラズマ源を用いた走査型ラジカルジェット装置を用いたポリマー表面の親水化パターン処理と、走査型マイクロプラズマジェットエッチングへのシースガスの付与によるプラズマ境界での熱・物質移動の制御とその微細パターンエッチングへの効果を研究した。
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