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2008 年度 実績報告書

最高エネルギー宇宙線の高信頼度シミュレーション手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 15077205
研究機関早稲田大学

研究代表者

笠原 克昌  早稲田大学, 理工学術院, 教授 (00013425)

キーワード超高エネルギー宇宙線 / シミュレーション / 完全モンテカルロ / LHC
研究概要

最高エネルギー領域の宇宙線にいわゆるGZKカットオフ(~10^20eV)を越えるものがあるか, カットオフがあるとすればその構造がどうかは, GZK領域の宇宙線の起源を解明する上できわめて重要で, 新しい物理への突破口となる可能性を秘めている. GZK領域の宇宙線を観測する米国Utahでの実験で宇宙線のエネルギーを精密に決定するために, これまで空気シャワーの精密シミュレーションコードの開発を行ってきた. これは通常の方法では1つのイベントを発生するのに数年以上の時間がかかるのを分散処理とデータベースを使い克服する画期的なものである. この手法を実用化し, 結果を検討する過程でさらなる精密化が必要であることが判明した. 具体的には粒子の到着時間分布の精密化, 空気シャワー中心域から離れた地点での粒子密度のイベント毎の揺らぎの精密化である. 今年度はその改良に傾注し3月に完成をみた. 今夏行われる宇宙線国際会議での発表に備え、イベントの大量生成とデータ解析への応用を行っている. これには韓国側協同研究者も参画している.
シミュレーション・コードは実験に裏打ちされたものである必要があり、そのため、GE剛で建設中のLHC加速器を用いた実験結果でコードの検証を行う計画であった. LHC加速器は2009年内に稼動が期待されていたが建設中の事故により稼働が1年以上遅れる見通しとなった. このため検証を本計画の最終年度内で行うことは不可能のなった. 検証は今後の実験を待つ.
相互作用モデルの新たな構築に向けて原子核理論研究者との研究会を3回開催した。カラーグラス凝縮を取り入れたモデルの構築を今後進めることとなった.
シミュレーション用のサーバが老朽化したので新たにサーバを購入し今後に備えた.

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2009 2008 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] The LHCf detector at the CERN Large Hadron Collider2008

    • 著者名/発表者名
      The LHCf Collaboration ; O Adriani, L Bonechi, M Bongi, et.al.
    • 雑誌名

      Journal of Instrumentation.http://www.lop.org/EJ/journal/-page=extra.lhc/jinst 3SO8006

      ページ: 136

    • 査読あり
  • [学会発表] TA実験154 : Air shower fuIl MCと地表粒子検出器による宇宙線のエネルギーの見積り2009

    • 著者名/発表者名
      木戸英治, 佐川宏行, 櫻井信之, 他
    • 学会等名
      日本物理学会年会
    • 発表場所
      立教大学
    • 年月日
      2009-03-28
  • [学会発表] TA実験155 : 地表検出器による極高エネルギー宇宙線スペクトル2009

    • 著者名/発表者名
      池田大輔、大岡秀行、大西宗博, 他
    • 学会等名
      日本物理学会年会
    • 発表場所
      立教大学
    • 年月日
      2009-03-28
  • [学会発表] TA実験152 : 地表粒子検出器のデータ解析2008

    • 著者名/発表者名
      東龍二, 池田大輔, 石井孝明, 他
    • 学会等名
      日本物理学会
    • 発表場所
      山形大学
    • 年月日
      2008-09-21
  • [学会発表] 空気シャワー・シミュレーション2008

    • 著者名/発表者名
      笠原克昌
    • 学会等名
      「超高エネルギー宇宙線とハドロン構造」研究会
    • 発表場所
      KEK
    • 年月日
      2008-04-24
  • [備考]

    • URL

      http://cosmos.n.kanagawa-u.ac.jp/NewCode/index.htmlhttp://cosmos.n.kanagawa-u.ac.jp/cosmosHome/index.html

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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