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2005 年度 実績報告書

発生・分化を担うエンドソーム・リソソームのメンブレンダイナミクス

研究課題

研究課題/領域番号 15079205
研究機関大阪大学

研究代表者

和田 洋  大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (50212329)

キーワードエンドソーム / リソソーム / 遺伝子改変マウス / オルガネラ
研究概要

マウスの後期エンドソームの膜動態に関与するmVam2遺伝子の機能欠損マウスを作成した.mVam2^<-/->のマウスでは胎性6.5日(dpc)から明らかに異常な形態を示し,9.5~10.5dpcには胎仔が反されてしまう.この時期のmVam2^<-/->マウス胚では,胚体を包むvisceral endoderm(VE)内に形態,内容物密度の異なる多様な小胞が蓄積し,エンドソーム・リソソーム系が異常になっている.VEのapical側からのendocytosisには異常が見られない.マウス胚では6〜6.5dpcにepiblastから中胚葉が形成され,大規模なアーキテクチャーの変換,原腸陥入が起きる.mVam2^<l->胚では,中胚葉マーカー,brachyuryの異所的な発現がみられ,中胚葉誘導の場所決定に重要なnodalの胚のposterrior側に偏った発現がみられない.胚前後軸決定に重要な因子lefty, Cer-1の発現と,5.5〜6.25dpcに起きる発現部位の前方化(apical visceral endoderm: AVEの形成)は正常に進行している.また,Hexの発現パターンから胚のproximal-distal軸も確立されている.胎仔本体に発生するepiblastを包むVEと,胚体外になるextra-embryonic ectoderm(ExE)を包むVEは形態,遺伝子発現共に異なる.mVam2^<-/->胚ではVE-epiにみられる細胞の扁平化が起きない.VEの分化はbone morphogenic proteins(BMPs)が制御していると考えられている.mVam2^<-/->胚ではBMPsにより活性化されるsmad1/5の異所的な活性化が起きており,シグナルのdown-regulationの欠損が発生異常の原因と推論した.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Stochastic high-speed rotation of Escherichia coli ATP synthase F1 sector: the ε subunit-sensitive rotation.2006

    • 著者名/発表者名
      Nakanishi-Matuui M., et al.
    • 雑誌名

      J.Biol.Chem. 281(7)

      ページ: 4126-4131

  • [雑誌論文] ATP-dependent rotation of mutant ATP synthases defective in proton transport.2005

    • 著者名/発表者名
      Hosokawa H., et al.
    • 雑誌名

      J.Biol.Chem. 280(25)

      ページ: 23797-23801

  • [雑誌論文] Simple and straightforward construction of a mouse gene targeting vector using in vitro transposition reactions.2005

    • 著者名/発表者名
      Aoyama M., et al.
    • 雑誌名

      Nucl.Acids Res. 33(5)

      ページ: e52

  • [図書] タンパク質科学-構造・物性・機能2005

    • 著者名/発表者名
      後藤 祐児
    • 総ページ数
      566
    • 出版者
      化学同人

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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