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2007 年度 研究成果報告書概要

アディポミクス、脂肪細胞の機能世界と破綻病態の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15081101
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関大阪大学

研究代表者

松澤 佑次  大阪大学, 名誉教授 (70116101)

研究分担者 船橋 徹  大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (60243234)
斉藤 昌之  北海道大学, 名誉教授 (80036441)
矢田 俊彦  自治医科大学, 医学部, 教授 (60166527)
研究期間 (年度) 2003 – 2007
キーワード内臓脂肪 / アディポサイトカイン / 脂肪細胞 / 発現遺伝子 / 分化
研究概要

本研究は脂肪細胞機能を解析し過栄養を原因とする動脈硬化、糖尿病、癌戦略を打ち立てんとするものである。(1)脂肪細胞の起源と発生分化:生体の三次元的な組織変化追跡法が開発され、血管新生が脂肪組織増大に必須であること、単球接着など動脈硬化巣と類似した変化が肥満脂肪組織におこることが示された。侵入したマクロファージはアディポサイトカイン分泌に影響を与え、脂肪組織リモデリングという現象が起こる。局所酸化ストレス物質や低酸素状態がアディポサイトカイン分泌異常をおこすことも明らかになった。(2)脂肪細胞の基本生命装置:アディポソームと呼ぶ膜小胞が新たな分泌機構として明らかにされた。著しく変化する脂肪細胞容積感知分子として容積感受性クロライドチャネルが同定された。水チャネル分子であるアクアポリンが脂肪細胞グリセロール分泌に関与し、その欠損により飢餓時の糖新生不足がおこり低血糖をきたすことを示され脂肪細胞におけるグリセロールチャネルの概念が確立された。(3)機能破綻による病態発症機構の解明とその制御:アディポネクチンの生理的意義に関する多くの研究成果が得られ、単に代謝性疾患にとどまらず、循環器疾患、消化器疾患、炎症性疾患、さらには腫瘍など、主要な疾患と生活習慣の関連を解明する上で大きく貢献し、アディポネクチン学(Adiponectinology)という一つの学問分野を形成するに足るものとなり、わが国から世界に向けた大きな発信となった。以上より、多分野の研究者が参入し脂肪細胞生物学(アディポミクス)という分野が急速に立ち上がった。本領域研究は科学領域に大きな成果をもたらしたと考えるが、加えて国家的課題となっている多くの生活習慣病対策に対し、メタボリックシンドローム概念確立の科学的基盤の一つとなったと考える。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考] 「研究成果報告書概要(和文)」より

    • URL

      http://www.adipomics.net

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公開日: 2010-06-09  

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