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2006 年度 実績報告書

グリア-ニューロン相互認識に関わる機能分子と活動依存性分子動態

研究課題

研究課題/領域番号 15082210
研究機関生理学研究所

研究代表者

重本 隆一  生理学研究所, 大脳皮質機能研究系, 教授 (20221294)

研究分担者 深澤 有吾  生理学研究所, 大脳皮質機能研究系, 助教 (60343745)
キーワードグリア / ニューロン / GLT1 / GLAST / NG-2 / AMPA / グルタミン酸受容体 / レプリカ免疫電顕
研究概要

海馬の歯状回のアストログリア細胞上に存在する、グルタミン酸トランスポーターGLAST,GLT1について、凍結割断レプリカ免疫法を用いて電子顕微鏡的分布を解析したところ、細胞膜の膜内粒子が集合しているドメインに一致して標識が認められた。歯状回にテタヌス刺激を与えて長期増強現象を起こした標本では、膜内粒子がより大きな斑状の集合体を形成し、神経細胞要素に近いところに集積するとともに、GLT1の標識の有意な密度増加が認められた。これは、神経活動の増大に伴って、過剰なグルタミン酸を処理するために、グルタミン酸トランスポーターの発現が増加し、グルタミン酸放出部位に集まってくる可能性を示している。
一方、小脳運動学習の発現におけるAMPA型受容体各サブユニットの役割を調べるために、GluR1ノックアウトマウスを解析したところ、運動学習の障害が認められた。このマウスにおいて、バーグマングリアの細胞膜上のGLASTの密度を解析したところ、有意に増加していた。この密度上昇は細胞体や近位の突起では顕著ではなく、平行線維とプルキンエ細胞のシナプスを囲む遠位の突起において特異的に認められた。このグルタミン酸トランスポーターの発現増加によってグルタミン酸の除去が速やかとなり、代謝調節型グルタミン酸受容体の活性化が阻害される可能性があり、これが運動学習の障害の原因となっているかもしれないと考え、現在、バーグマングリア細胞に特異的にGluR1がノックアウトされているマウスを解析中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Developing oligodendrocytes express functional GABA (B) receptors that stimulate cell proliferation and migration.2007

    • 著者名/発表者名
      Luyt K
    • 雑誌名

      J Neurochem 100

      ページ: 822-840

  • [雑誌論文] Localization of metabotropic GABA receptor subunits GABA_<B1> and GABA_<B2> relative to synaptic sites in the rat developing cerebellum.2006

    • 著者名/発表者名
      Lujan R
    • 雑誌名

      Eur J Neurosci 23

      ページ: 1479-1490

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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