研究課題
今年度は、A01班の他のメンバー(静岡大学藤本亮、同志社大学木下麻奈子)と共同で、また、部分的にはA02班のメンバーと共同で以下の作業を行った。第1に、中央調査社から納入された素データについて、データクリーニングを行い若干の不適切データを発見した。さらに、SPSSファイルとしてデータを作成し、変数名、変数ラベル、変数値のラベル付けを行うとともに、欠損値を定義し、シンタックス上での欠損値処理を行った。第2に、無回答バイアス(回収サンプルのバイアス)について、ロジスティック回帰分析を用いて、年齢、住居地、性別などの属性がどの程度影響しているかの推定を行った。その結果、若干のバイアスの存在は認められるが、データはそのための補正をすることなく分析しうることが判明した。第3に、オープンクエスチョンの部分(テキスト入力で納入)につき、回答のコード化を検討した。第4に、単純集計データを詳細に検討した。その結果、タップ=ルヴィンルールローインヴェントリイに由来する設問数問を含め若干の設問に異常な分布(二山分布など)が見られたが、心理測定尺度を複数の設問から構成する限り、問題とはならない程度のものであることを見いだした。なお、タップ=ルヴィンルールローインヴェントリイを構成するいくつかの設問については、仮説の段階で、高いレベルの自律的遵法と、受動的機械的遵法に分化することが想定された設問であり、二山分布は予想通りの結果である。第5に、法意識と紛争経験紛争行動の関係についてのとりあえずの分析を行った。その結果、法意識が紛争行動に影響を与え、また逆に、紛争経験が法意識に影響を与えるという双方向の因果関係の存在があるのではないかという強い証拠が得られた。第4の点については、12月4日に行われた当特定領域主催の国際シンポジウムにおいて報告した。
すべて 2006 2005
すべて 雑誌論文 (11件)
法律時報 78巻3号
ページ: 44-49
法社会学 64号(発表予定)
北大法学論集 57巻2号(発表予定)
ジェンダーの比較法史学(三成美保編)(大阪大学出版会)
ページ: 105-133
Transformation of judicial System in the Globalizing World(CHOI, Dai-Kwon, ROKUMOTO,Kahei, eds.)(Seoul University Press) (発表予定)
北大法学論集 56巻1号
ページ: 249-263
慶應法学 3号
ページ: 79-117
法の科学 35号
ページ: 143-149
北大法学論集 56巻4号
ページ: 234-258
自治体学研究 91号
ページ: 44-47
北大法学論集 56巻5号
ページ: 380-416