研究課題/領域番号 |
15085204
|
研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
山口 益弘 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 教授 (10018046)
|
研究分担者 |
島津 佳弘 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (70235612)
山本 勲 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (40242383)
廣田 憲之 物質・材料研究機構, 強磁場研究センター, 研究員 (10302770)
木吉 司 物質・材料研究機構, 強磁場研究センター, 副センター長 (00354316)
阿部 晴雄 物質・材料研究機構, 強磁場研究センター, 主席研究員 (80142917)
|
キーワード | 強磁場 / 磁場印加プロセス / 微小重力 / 磁気浮上 / 磁場配向 / 磁気力 |
研究概要 |
強磁場による高磁気エネルギー、磁場配向、高磁気力を利用した物質分離の方法を種々の系で探究した.強磁性金属水素(重水素)化物LaCo_5H(D)_xを用い,13Tまでの強磁場下で同位体分離実験を行った。強磁性金属水素化物において同位体分離能が磁場により向上することが示された.また,水溶液中の単一常磁性イオンに対する磁気ミグレーションをDyイオンで実験した結果、0.6%の濃度差が得られ、理論的に導いた値に一致した。 DNA電気泳動を均一磁場中および勾配磁場中で行うことによって磁場が泳動速度低下に及ぼす影響を追及した。磁場外で同速度を持つ2種のDNAを磁場中で泳動させることにより、分離することに成功した。磁場勾配による磁気力作用で泳動速度が変化することを実証した。in situで配向状態を光学測定し、磁場配向のメカニズムを明らかにした。作製した異方的ゲルを用いて膨潤度や粘弾性の異方性などを測定し評価した. 高勾配磁場下で磁気アルキメデス効果を利用し重力制御環境を得て、物質分離プロセスおよび材料プロセスの場として評価した.対象物質を広げ、適用の可能性評価、また、空間的磁場分布の物質分布・配置に与える影響の評価に関連し、誘起磁気双極子間相互作用による構造形成について微粒子系に対する効果を評価し、分子動力学法に基づくモデルを構築することで、組織形成の起源の確立、材料プロセスへの利用に向け、磁場等の諸条件の検討を実施した。 物質分離実験で必要とされる磁場発生空間に強磁性体やバルク超伝導体を最適な形状および場所に配置した磁気力制御装置を考案した.さらに、Workbenchマグネットを開発し、解放された空間での強磁場を用いた実験に伝導冷却型超伝導マグネットの外部磁場を利用してバルク超伝導体等の最適な形状や配置をシミュレーション上で検討した結果を踏まえて、マグネットボア内にバルク超伝導体と強磁性体を組み込みことが可能な磁気力制御装置を製作した.
|