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2003 年度 実績報告書

強磁場によるナノ自己構造構築と機能操作

研究課題

研究課題/領域番号 15085205
研究機関信州大学

研究代表者

尾関 寿美男  信州大学, 理学部, 教授 (60152493)

キーワード脂質2分子膜 / 高分子ゲル / 磁気吸着 / メソポーラスシリカ / ナノ粒子 / ゆらぎ / 相分離 / 非線形化学反応
研究概要

磁場中で溶液からの静的光散測定が測定できるシステムを構築した。温度制御は不十分であるが,散乱強度の大きな分子会合系(界面活性剤ミセル水溶液)で濃度ゆらぎへの磁場効果を検出した。磁場による会合体内分子の配向変化のために,回転半径が大きくなった。ミミズ様ミセルは伸張し,界面活性剤ベシクルは球から楕円体にほぼ可逆的に変形した。このような分子配向誘起変形は,リン脂質や2鎖型脂質のベシクルで観測された磁場による融合・分裂の前段階と考えられる。
化学架橋ハイドロゲルを磁場中で調製して,構造異方性,やわらかさ,透明度の異なるゲルを得た。また,ゲルの体積を外部磁場によって制御できることがわかった。磁場は物質内部に直接作用するため組織の磁場応答は比較的速いが,まだ十分ではない。
固相液相界面における酸化還元反応(金属樹の生成)の磁場効果を検討した。銀イオン-金属銅系から三次元的に成長した銀樹について研究し,主に磁気力によって引き起こされた対流による顕著な磁場効果を観測した。銀樹の生成量は磁場勾配の影響を強く受けた。一方,反磁性種のみからなる系である銀イオン-金属亜鉛系では,磁場中では銀樹が磁場に対して約30度傾いて配向した.磁場異方性を持たない反磁性種について初めて見出された現象である。
分子的に全く配向していないパラフィンを用いて,形状の違いのみによる配向現象を検討した。その結果,棒状,円盤状の形の違いによる配向の違いが観測された。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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