研究課題/領域番号 |
15087210
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
木村 啓作 兵庫県立大学, 大学院・物質理学研究科, 教授 (70106160)
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研究分担者 |
八尾 浩史 兵庫県立大学, 助教授 (20261282)
佐藤 井一 兵庫県立大学, 助手 (90326299)
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キーワード | ナノ粒子 / 量子サイズ効果 / ナノ粒子結晶 / 自己集積膜 / 自己集積超格子 / 金クラスター / 量子結晶 / 超格子構造 |
研究概要 |
室温において量子サイズ効果の領域にある大きさ1〜2nm程度の金ナノ粒子を作成し、これを結晶化する事により生ずる量子結晶の物性を磁性の観点から研究するのが全期間を通しての本テーマの目標である。粒子一個が一原子と見なせるため、新しい人工結晶の磁性研究とも言える。期待される磁性として、伝導電子とスピンの共存からのバルク磁性、強磁性、反強磁性がある。ナノ粒子より更に小さなクラスター粒子の示す磁性についても魔法数などのクラスターに特徴的な挙動が期待され、金クラスターに特有の常磁性やクラスター磁性を研究対象とする。分子からサイズを大きくするアプローチとバルク金属を小さくする立場は丁度ナノサイズでクロスするはずである。すなわち金属原子の集合体はどこまでが分子と見なしえて、どこからが粒子としての特性を磁性の上で示すのかに興味の主眼点をおいている。 今年度はまずクラスターサイズのナノ粒子を得ることを目標に表面修飾分子GTRと金のモル比の大きなサイズが1nm以下の金-GTRのクラスターをサイズ分別して量産しその結晶化を行った。このクラスター分子は母体の金属金とは異なり可視部に発光特性を示すことが見いだされてた。現在協力研究者と共にその成果を学会誌に投稿発表した。また金-MSAナノ粒子にあっては上に述べたように磁性研究が可能な大きな結晶を得る事を目指し、特定領域内の研究者と磁化率の測定を行いつつある。来年度に共同研究者と共に磁化率測定を粒子サイズを変えて、本格的な磁性研究を始める。
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