研究課題/領域番号 |
15100003
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
小杉 幸夫 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (30108237)
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研究分担者 |
亀山 啓輔 筑波大学, 電子・情報工学系・先端学際領域研究センター, 講師 (40242309)
宇都 有昭 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (90345356)
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キーワード | 相互領域拡張法 / セグメンテーション / 変化域抽出 / 地震災害 / 衛星画像 / ハイパースペクトル / 独立成分分析 / 植生 |
研究概要 |
本年度は、以下3項目に関して応用面にも配慮した研究を実施した。 (農業用リモートセンシングにおけるアプリオリ情報の有効活用) 本項目では、農業分野へのマルチスペクトルおよびハイパースペクトルデータの応用技術について検討を行った。特に高高度観測の際に生じる混合ピクセルの解決については、昨年度得られたシミュレーション結果をもとに、独立成分分析を適用する際に必要とされるアプリオリ情報の有効利用法について検討し、航空機観測データや、現地観測実データを用いた検証を行った。現地観測データの取得については、スペクトロメータを用いた地上計測に加え、山形県立農業試験場庄内支場および山形大学農学部付属農場の協力を得て、クレーンによる低高度ハイパースペクトル画像の計測を試みた。 (防災画像処理におけるアプリオリ情報の有効活用) 今年度は、2003年12月に発生したイラン南東部地震に伴うBam市の被災例、および2004年新潟県中越地震の被災地域の衛星画像について被害を迅速に推定する画像処理方式について推定精度の向上のための検討を進めた。また、中赤外域のハイパースペクトル画像から、新規土砂災害や土砂に混在したヒトを効果的に検出する際のアプリオリ情報の活用法について解析を試みた。また、2004年台風15号に伴う、東北地方日本海沿岸の塩害の検出に、項目1で取得したクレーンハイパースペクトル画像を用い、植物の枯れる過程についてのアプリオリ情報を活用する方式を提案した。 (医用画像処理におけるアプリオリ情報の有効利用) 本項目では、先ず診断面からは、脳電位画像から、アルツハイマー病などの脳内疾患の診断情報を抽出する際に利用できるアプリオリ情報を模索した。また、治療という立場から、手術中、血液で遮断された術野の赤外線ハイパースペクトル画像情報に対してアプリオリな情報をもとに適応的な情報処理を適用し、画像の鮮鋭化に有効な演算を実現した。
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